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■これはWOODMANの遺言である….。追悼番組：DOMMUNE｢Environment that called WOODMAN」 今年7月6日に大動脈解離での入院中、快方に向かっていたところ、無念にも心筋梗塞で急逝した"うっど漫まん a.k.a. WOODMAN”が、その死の約４ケ月前、DOMMUNEに５時間の番組を残していた……タイトルは、｢Environment that called WOODMAN」ウッドマンという環境【カセット望郷篇】。お盆も台風と共に通り過ぎた10月4日、DOMMUNEではWOODMANを追悼し、自ら足跡を振り返ったこの｢遺言」ともとれる５時間番組を総尺再配信する!!!!! うっど漫まん a.k.a. WOODMANは、1997年にレコードショップ・Los Apson?にて自作カセット作品｢Oceanian Spaceship」のリリースを皮切りに、約50タイトルのカセット作品を発表。BOREDOMSのEYEがDJ光光光名義で発表したミックスCD｢Planetary Natural LoveGas Webbin' 199999」への楽曲提供、OOIOOやサンガツのリミックスなどを手がけ、2001年リリースのアルバム｢Pisin Jaz Mobile Station Radio」などが注目を集めた。中学3年生のとき（1983年）に、甲府に有ったカセットレーベルDD RECORDSから作品を発表して以来30年余り、取り憑かれたようにカセットをリリースし続けた。WOODMANはこの番組で、WOOD、JAPONICA、MUSIC TAPEまで、カセットサーガと語られるこの３０年の歴史を、hitachtronics、そして脳を聞き手として、自ら振り返っている….。ラジオっ子で短波チューニングにハマっていた若きWOODMANは、YMOブーム到来とともにシンセにハマったことがキッカケで、当時、秋葉原ニッピンビルに在ったローランドのショールームに毎日のように通い出す。中2の時、宝島購読でオルタナティヴをこじらせ、フールズメイトやロックマガジン、それから『日本のパンクロック』（表紙イラストは、渡辺和博さん）というファンジンに出会いマイナーシーンにのめり込んでからバンドを結成、中3でカセットデビュー!!!!! 当時のカセットシーンに直撃とも言える影響を受けながら、ラック3段分ぐらいあった御茶ノ水のディスクユニオンの｢自主製作レコードのコーナー」に詰まった、ピナコテカ・第5列・ビニ解・ノハラテープス・メルツバウ・LAFMS、京都｢どらっぐすとあ」でカタログ化されてた自主制作テープやライヴテープ等々を漁りはじめる!!!!! 80年代後半、六本木WAVEがオープンして間もない頃、メジャーデビューしたワールドスタンダードのデモテープが、8チャンネルで録されており、その音に感動。そして、90年代に差し掛かると、旅先の露店で買った現地カセットの他、代沢のDIYで売られてたようなハードコアパンクのカセットや、新宿NATで売られてたようなレゲエのカセット、KING OF DIGGIN’こと、MUROさんのミックステープ等々を体感!!!!! 更には、永田一直氏のトリガーレーベル、ミズヒロのアニモコンピュータや、タケちゃんのダブソニック各種、L?K?Oミクステ、AUBE中嶋さんによるG.R.O.S.S.、五味さんのペインジャーク各作品、イシマル～さんの各種カセット作品、ナスカカー自主カセット各種、現在、円盤の店主：田口さんの1日1カセット企画『BUY OR DIE』等々の波に刺激を受けたことを契機に創作意欲を掻き立てられ、自らカセットを発表し始める!!!! その名はWOODMAN、日本の著名DJ、MOODMANと一見見間違いそうなネーミングをつけた段階で、MOODMANに挨拶に行って（笑）、WとMは初期段階から打ち解けたようだ。それ以降、磁気テープ熱に浮かされたかのように、海外旅行に出かけても、カセットハント三昧….タイのヴィンテージ歌謡やモーラムのカセット。マレーシアのペナン島にあったインド系の海賊カセットダビング専門店。そして、日本に帰国後、神保町にあったアジア文庫や新橋の三中堂でのコリアンポップスのカセット等々…。とにかく世界中のカセットというカセットを貪り喰らい続けた!!!!! そして、キリヒトの圏ちゃんを介して、ロスアプソン山辺圭司氏と出会ったことを契機に、つまり、磁気テープに封じ込めた自らの音霊を取り扱ってくれるショップの登場により、創作は大発露!!!!! ヒットした WOOD第1期：｢リズムボックスマッドネス」シリーズ以降、その活動は活性化し続ける!!!!!!! 特に90年代半ばの日本におけるテクノの勃興！中でもインテリジェントテクノとミニマルの隆盛に刺激をうけて、肯定的に｢ひとりでつくること」が明快になって、音づくりが楽しくなった…。その後、WOOD第２期に突入!!!!!!! ｢バーバリア・イン・エイジア」と｢アラスカ」３部作、つまり旅とレイヴ….."持ち帰ることができない音"という刹那的音像としてのフィールドレコーディングと極北レイヴにハマって行く…。その間には、Kesとの出会いがあり、彼の作品をリリースしたり、マカロニマン、CLUB MUD、アークティックキャット、にせ十字、OSAKA MASSAGE等々の変名プロジェクトを展開…しかし、なぜ変名だったのか？WOODOMANは自らに問う…本人は、生物本能的な擬態として変名を使っていたのでは？と、晩年、思い至るようになってきた。その後、活動は更にエスカレートする!!!!! ストレンジ・レコーディングス、じゃぽにか、そしてコミューンディスク活動開始、露骨キットとの出会い、minamo登場、青山さん発見、東風でのカセット群、PLANTS to play with Jazz選曲テープ、わかめ、MUSIC TAPE等々….彼とカセットを巡る環境は、収集がつかないほどに怒涛の展開を見せ始める。そして、2000年代……あまりにも激しい磁気嵐に襲われたため、しばらくカセットから遠のいた時期もあったが、再度、カセットでの表現を再開する!!!!!!　bonnounomukuroさん、黄倉未来くん、tanaka scatさんのカセットに関わったり、DJテナントくんやゆるきんぐ等の選曲テープを経て、しかし、突然のカセット供給停止…。なのだが、その後、日野浩志郎くんのbirdFriend他の活動にあらためて刺激を受けたことや｢あー、WOODMANの新作カセットを聴きたい！」という筋金入りのWOODフリーク達の声を浴び、晩年、白カセットを購入し、ダビングマシーンを人に借りつつ、友達に協力してもらいながら、またしてもカセットの舞台に復活!!!!!!! しかし、信頼できる純正品のマクセルのURが、突然生産中止になったことで、再度カセット街道から離れ、休業する…..そんな中、2016年3月8日、宇川直宏のリクエストにより突如DOMMUNEで５時間番組を生配信...第一部では、自らの足跡を自らの言葉で振り、第二部では、1990年代後半、好奇心の趣くままにカセット作品を乱発していた時期と同じ時季に音楽活動をスタートさせたsuppa micro pamchoppさんのLIVE、そして、この時代の息吹を体現しつつ、ここ数年はゴルジェ予備校でも精力的に活躍されてるHiBiKiMaMeShiBaさんのDJと共に、WOODMAN自ら（たぶん最後の）LIVEを番組内で果たしている!!!!!!! そして、約４ケ月後の7月6日….大動脈解離で入院。快方に向かっていたところ、無念にも心筋梗塞で急逝した。享年XX歳。戒名、深想隆音居士….木が２つも入っている!!!!!???? 10月4日、この磁気信号に塗れた木男の「遺言」を正座で鑑賞しようではないか…..嗚呼、哀悼、WOODMAN!!!!!!!!!!（Text by WOODMAN / 憑依：宇川直宏）