2023/06/06 TUE 19:00-24:00

大野松雄生誕祭「音の世界forever」Presents

大野松雄追悼番組「そこに生命の果てを見た」5HOURS!!!!!

●司会:宇川直宏、西耕一
●TALK:手塚るみ子、由良泰人、RUBYORLA、Open Reel Ensemble(和田永、吉田悠、吉田匡)、大友良英、COMPUMA
●LIVE ARCHIVES 2013.12.21『HARAJUKU PERFORMANCE + DOMMUNE 2013』@原宿 ラフォーレミュージアム
●LIVE:Open Reel Ensemble with 大野松雄 ●Visual Effects:Rhizomatiks ●Live Streaming:DOMMUNE
●生LIVE:Koji Nakamura + Duenn & Open Reel Ensemble
●DJ PLAYS 大野松雄 ONLY|BROADJ#3190 Dedicated to Matsuo ●DJ:COMPUMA

<TIME TABLE>

■19:00-20:00 <第1部>TALK「アトムの足音と音響効果の奇術」

●出演:手塚るみ子、由良泰人、RUBYORLA ●司会:宇川直宏、西耕一

■20:00-21:00 <第2部>TALK「そこに宇宙の果てを見た〜次元超越時空移動装置としてのオープンリール」

●出演:Open Reel Ensemble(和田永、吉田悠、吉田匡)由良泰人、RUBYORLA ●司会:宇川直宏、西耕一

■21:00-21:45 <第3部>LIVE ARCHIVES 2013.12.21『HARAJUKU PERFORMANCE + DOMMUNE 2013』

●LIVE:Open Reel Ensemble with 大野松雄 ●Visual Effects:Rhizomatiks
●Live Streaming:DOMMUNE @原宿 ラフォーレミュージアム

■21:45-22:30 <第4部>生LIVE 追悼演奏「大野松雄に捧ぐ 音の世界」

●LIVE:Koji Nakamura + Duenn & Open Reel Ensemble

■22:30-23:15 <第5部>TALK「鳥獣戯楽〜大野松雄とノイズ/アヴァンギャルド、そしてエキゾチカ」

●出演:大友良英、COMPUMA ●司会:宇川直宏、西耕一

■23:00-24:00 <第6部>DJ PLAYS 大野松雄 ONLY|BROADJ#3190

Dedicated to Matsuo Ono ●DJ:COMPUMA

■2022年12月19日、 92年の生涯を閉じた音響デザイナー・大野松雄。

最期まで現役を貫いた大野松雄の足跡と、氏の創り遺した「音」を 大野松雄の93回めの誕生日に、 ゆかりのゲストとともに楽しむひととき"大野松雄生誕祭「音の世界 Forever」Feat. 大友良英, Koji Nakamura, duenn”が、6/17土曜日に京都メトロで開催される。この生誕祭をオーガナイズしたTeam OHNOとDOMMUNEがタッグを組み、6/06火曜日に氏の追悼番組をライヴストリーミングする!題して、大野松雄追悼番組「そこに生命の果てを見た」5HOURS!!!!! そう、 大野松雄は、追悼したあとに再度生誕するのである!!!!!
まだシンセサイザーのなかった時代に、氏が発信機とオープンリールで生み出したスペイシーな"音の世界”の拡張には、残された我々一人一人が形を変えてでも受け継いでいく必要性のある、DIYな創意工夫が宿っている。
大野松雄は、1930年東京生まれで、少年期からSF、シュールレアリズムの芸術に関心を傾ける傍ら、ニーチェ、西田幾多郎などの哲学に親しんでいた。劇団文学座および放送局(NHK)で美術・効果音の仕事を経験。1953年に23歳でフリーの音響作家として独立。まだシンセサイザーがない時代に、発振器とテープ・レコーダーをもとに、エコー等さまざまなテープ編集技術を駆使して「この世ならざる音」の世界の探究を開始。
「この世ならざる音」とは、大野が初めてカールハインツ・シュトックハウゼンの電子音楽をレコードで聴き感化されて以来、最期まで追究し続けていた最も重要なテーマであった。大野の音響制作は、つねに計画性よりも偶然性(“Chance Operation”)、理論よりは具体的な作業が優先されていた。
大野が初期に大きな影響を受けたのが、直接師事した映画監督の亀井文夫(1908 - 87)と劇作家の加藤道夫(1918-53)であった。「自分は生涯を通じて音楽家からの影響はほとんど受けていないが、自分が生み出す音の背景には、この二人の存在が極めて大きい」。
また、その活動黎明期には、音響担当として、勅使河原宏監督「いけばな」(1957)、 松本俊夫監督「安保条約」(1959)、真鍋博監督「潜水艦カシオペア」(1964)や、多数の記録映画、科学映画、PR映画に参加。
1963年から1966年にかけて、日本の連続テレビ・アニメ『鉄腕アトム』の音響構成の仕事を担当。毎週徹夜を重ねて、さまざまな音響を制作した。このとき参加した音響制作スタッフのひとりに、後にマース・カニングハム舞踊団(MCDC)の音楽監督となる小杉武久がいた(大野松雄は、後に『タージ・マハル旅行団』の記録映画の製作も行なっている)。その後、代表作となるソロ・アルバム『そこに宇宙の果てを見た』(1978)を東宝レコードからリリース。
1971年から2004年の現在に至るまで、継続して知的障害者施設の演劇協力に関わり、同時に5本の記録映画を製作。また、暗黒舞踏の創始者、土方巽(1928 - 86)を撮影した映画『風の景色 Scenery of Wind』(1976/1988)の電子音響も担当。舞踏関連では他に、長野千秋監督による大野一雄の映画「O氏三部作」の整音を担当。
1980年代以降は、つくばEXPO’85(1985)、未来の東北博覧会(1987)、アジア太平洋博覧会福岡(1989)など大規模博覧会でのパビリオンの音響ディレクターに携わる機会も増えて、多元立体音響の研究と実践を追究。その他、パフォーマンス、インスタレーション、ビデオのための音響も制作している。
2001年入院、2003年まで療養。2004年(74歳)『「はじまり」の記憶』を制作。その後も意欲的な活動を続けていた(ここまでの年表は彩耳記/堀内宏公を参考に加筆)。そして2010年「パビリオン山椒魚」「乱暴と待機」の監督、冨永昌敬により『アトムの足音が聞こえる』が映画化され、広く一般にもその活動が知られるようになる。日本初の国産TVアニメーションとして1963年に放映が始まった「鉄腕アトム」の音響デザイナーとしての大野松雄に迫るこのドキュメンタリーは、50年代に生まれたばかりの電子音楽の技術を駆使し、アトム独特の歩行音などに代表される未来世界の音を作り出していく。そんな大野の生き様と世に与えた影響を紐解いたこの作品によって、世紀を跨いで新たなフォロワーを生み出すこととなった。
その後も幅広いジャンルで活動し、90歳を迎えた後も最後まで現役であった。2001年、70歳でレイ・ハラカミのアルバム『レッドカーブの思い出』へリミキサーとして参加して以降、2009年には初のライヴを開催。その後は、ノイズ/フリー・ジャズ・ミュージシャン、ターンテーブル奏者であり映画音楽家の大友良英や、オープンリールを改造して楽器として演奏する和田永、吉田悠、吉田匡によるOpen Reel Ensemble。また、Koji NakamuraとDuennによるHardcore Ambience、そのメンバーにMerzbow=秋田昌美を加えたエクスペリメンタル・ユニット3RENSAとの共演など、90代も精力的に活動し、自身が90歳となり卒寿を迎えた2020年には、京都で創業155年を迎えた〈宇治香園〉の依頼を受けて製作した『茶の木仏のつぶやき』をリリースした。
縁あってDOMMUNEには2011年の『アトムの足音が聞こえる』SP(なんと生涯2度目のラヴパフォーマンスはDOMMUNEの番組として行われた)と2013年の『HARAJUKU PERFORMANCE + DOMMUNE 2013』にて、OpenReelEnsemble x 大野松雄の2つの番組に生前の姿を残して下さっている。また、主催の宇川直宏とは同じ京都の大学で、松本俊夫を介して共に教鞭をとった繋がりもあり、宇川にとっての大先輩でもある。今回のDOMMUNEは、そんな過去のアーカイヴを紐解きながら、生前に特別なゆかりのあった方々にご登壇頂き、今や伝説となった大野松雄の「音の世界」を語り尽くす。そして、氏の偉業に対し心から尊敬と感謝を捧げ、謹んで御冥福をお祈り申し上げます…。この番組をTeam OHNOと共に、DOMMUNEから全世界のエレクトロニック・ミュージック・ラヴァーに捧げます……合掌。

●大野松雄

1930年東京・神田生まれ。
映画や黎明期のテレビで音響制作に携わり音響デザイナーとしての地位を固める。日本初の国産アニメーション「鉄腕アトム」では新しい音響表現を作り出し後進に大きな影響を与えた。その後数々の「万博」、科学映画他幅広いジャンルで活動。90年代より京都へ居を移し、音楽家レイ・ハラカミのアルバム「レッドカーブの思い出」では史上最高齢のリミキサーとして参加。2010年には半生を描いたドキュメンタリー映画「アトムの足音が聞こえる」が公開された。2014年、大病を克服し京都・龍谷大学アバンティ響都ホール(現龍谷大学響都ホール校友会館)にて、大友良英氏、大口俊輔氏をゲストに迎えての“音の個展”『大野松雄「音の世界」』を開催。以後、若い世代との交流を多く持ち、即興演奏等活発に活動。またライフワークとして知的障がい者施設、社会福祉法人大木会もみじ・あざみ寮(滋賀県)に深く関わり、記録映画の制作から寮生による創作劇での音響制作など、公私を超えた関係は40年以上続いた。東京国際アニメフェア2009にて「第5回功労賞」受賞。2022年10月、福岡・博多での『サウンドデザインの歴史「オトのはじまりを紡ぐ展」』が最後のステージとなった。2022年12月19日、最期まで現役を貫いたその生涯を閉じる。

PROGRAM INFO
ENTRANCE 2500円(35人限定でスタジオ観覧者を緊急募集いたします!Peatixよりスタジオ観覧チケット販売中 ▶︎https://matsuoohnodommune.peatix.com
PLACE 〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷PARCO9F「SUPER DOMMUNE」
15-1 Udagawa-Cho Shibuya-ku Tokyo 150-0042|Shibuya PARCO9F「SUPER DOMMUNE」
SUPER DOMMUNE FLOOR GUIDE  MAP
  ■ ご来場者はカメラに映る可能性がごさいますので、ご了承のうえご参加ください。
■ スタジオには、クロークやロッカーございません。手荷物は少なめでご来場のうえ、ご自身での管理をお願いします。
■ ドリンク類はスタジオ内でお買い求めいただけます。お飲み物の持ち込みはご遠慮ください。
<新型 コロナウイルス等感染症予防および拡散防止対策について>