2023/10/25/WED/19:00-21:00

巻上公一 Presents「JOHN ZORN’S DOCUMENTARY & COBRA 東京大作戦」

●出演:巻上公一(ヒカシュー)、吉田隆一(B.Sax)、細田成嗣(ライター)、山下宏洋(イメージフォーラム)
●進行:永田一直、井上誠(イノヤマランド)

■巻上公一 Presents「JOHN ZORN’S DOCUMENTARY & COBRA 東京大作戦」

サックスプレイヤー、作曲家、集団即興演奏のプロンプター、ニューヨークのライブハウスの芸術監督など多方面で活動するジョン・ゾーン。彼の生誕70周年記念イベント『JOHN ZORN’S DOCUMENTARY & COBRA』が11月26日に池袋・新文芸坐で開催される。このイベントではフランスを代表する俳優で映画監督のマチュー・アマルリックが2010年から12年間にわたってゾーンに密着した音楽ドキュメンタリー映画『Zorn』3部作を一挙上映するが、同作の上映はジョン・ゾーンによるライブと共に開催されることが条件となっている。このため今回は特別にゾーンの許可を得て、巻上率いる「John Zorn’s Cobra東京作戦アニバーサリー部隊」が“COBRA”を演奏する。演奏メンバーは大友良英(Gt)、後藤篤(Tb)、ジム・オルーク(Syn)、竹澤悦子(三味線)、直江実樹(ラジオ)、ナスノミツル(Ba)、松村拓海(Fl)、山本達久(Dr)、吉田野乃子(Sax)、吉田隆一(B.Sax)、巻上公一(プロンプター)、オノセイゲン(音響)。
現時点で東京のチケットは完売しているが、DOMMUNEでは一足先にそのイベントで上映されるドキュメンタリー映画『Zorn』3部作の内容と、監督のマチューについて深く掘り下げたトークを行い、さらに「John Zorn’s Cobra東京作戦アニバーサリー部隊」を率いる巻上公一が「John Zorn’s Cobra」の即興ゲームの仕組みや特異性などを秘蔵音源や秘蔵映像を交えて詳しく解説する。

これだけははっきり言える。ジョン・ゾーンの音楽がなければ、私の人生は全く違うものになっていたと思うし、彼の日本での活動がなければ、日本の音楽シーンは今とは全然違うものになっていたんじゃないかって。大袈裟でもなんでもなく、そのくらい彼の存在は私にとって大きい。この映画でジョンの音楽と出会い直すことは、自分自身の出発点を見つめ直すことでもあり、この先の未来をどう作って行くかの巨大な問いでもあると思っている。必見!【大友良英】

過去50年にわたり、彼の先人たちと後人たちのためにたゆまぬ努力を続けてきたジョン・ゾーンは、誠実さ、決断力、革新性の象徴であった。これらの映画では、彼のエネルギーに触れることができる。【ジム・オルーク】

この映画は大事な歴史の記録であるばかりでなく強いエネルギーで私たちの人生に飛び込み問いかけてくる。
その問いは音楽や芸術の枠を超えている。
不確定性に溢れた日々の営みそのものへの問いかけでもあるような気がする。【石橋英子】

ジョン・ゾーンは、驚くべき決断力で、たくさんの音楽家に道標を作る天才の中の天才である。
ジョンが日本の音楽シーンに与えた影響は計り知れない。
ぼくは彼と同時代に生きていることに感謝したい。
最愛の友人であるジョン・ゾーンの70才の誕生日におめでとうを言おう。【巻上公一】

■【主演】ジョン・ゾーン

1970年代半ばにNYのダウンタウンの音楽シーンに入り、即興的なアーティストとコラボレーションしながら実験的な音楽を作曲する新しい方法を開発した。1985年にノンサッチ・レコードからエンニオ・モリコーネの映画音楽を過激に再構築した『The Big Gundown』がリリースされ、広く賞賛された。自身が率いるバンド〈Naked City〉、〈Painkiller〉などでパンク・映画音楽・カントリー・フリージャズなどの影響の元さまざまな手法を取り入れた実験的な演奏を行い、そのアルバムに世界から大きな関心が寄せられた。
親日家としても知られ、80年代後半から90年代前半、高円寺に住んでいた時期があり、日本の歌謡曲・映画などにも非常に詳しく、山塚アイ、巻上公一、灰野敬二、吉田達也など、日本のミュージシャンとの共演も多数、日本の音楽シーンに多大な影響を及ぼした。90年代半ばに自身のレコード・レーベル〈Tzadik〉を設立、増え続ける膨大な新曲を録音し、リリースしている。また多くの注目すべき実験音楽・映画音楽・ユダヤ人アーティスト・若手アーティストの作品を多くリリース、プロモーションしている。
自身の出自であるユダヤ文化の研究に取り組み、クレズマーなどユダヤ音楽のアイディアに着想を得て〈Masada〉プロジェクトシリーズとして数百曲を作曲し、マサダ・カルテットやマサダ・ストリングスなどの、ジョン・ゾーンが愛する仲間といくつかのグループで発展しながら演奏されている。
〈John Zorn’s COBRA〉など即興演奏家のためのゲームスタイルを取り入れたゲームピースも多数考案している。
クラシック音楽家のための作品も多数作曲し、Kronos Quartet やニューヨークフィルハーモニーなど世界中のオーケストラやアンサンブルで演奏されている。
ミュージシャンによる作曲プロセスについてのインタビューやエッセイを集めた書籍「Arcana」シリーズを継続して発表し続けている。
また2005年に前衛的なパフォーマンス・スペースであるThe Stoneをニューヨークのダウンタウンに設立、現在もグリニッジ・ヴィレッジのザ・ニュー・スクールで継続して寄付と限定CDの販売のみで運営している。どの作品もプロジェクトも非常にユニークで実験的で思索的であり、膨大な仕事量と作品群は他の追随を全く許さない。世界中の音楽ファンから尊敬され、注目され、影響を与え続ける天才中の天才である。
主な共演者に、マーク・リボー/Marc Ribot、フレッド・フリス/Fred Frith 、マイク・パットン/Mike Patton、ビル・ラズウェル/Bill Laswell 、ビル・フリーゼル/Bill Frisell 、クリスチャン・マークレー/Christian Marclay、アート・リンゼイ/Arto Lindsay、ネッド・ローゼンバーグ/Ned Rothenberg、ジョイ・バロン/Joey Baron、イクエ・モリ/ Ikue Mori 、シロ・パプティスタ/Cyro Baptista など。

■【監督・撮影・録音】マチュー・アマルリック

1965年、フランス、パリ郊外の生まれ。父はル・モンド紙の名物記者、母は文芸評論家。1984年、名匠オタール・イオセリアーニ監督作「月の寵児たち」で映画デビュー。アルノー・デプレシャン監督作「そして僕は恋をする」(96)に主演して注目を集め、セザール賞有望若手新人賞を受賞。「キングス&クィーン」(04)と「潜水服は蝶の夢を見る」(07)でセザール賞主演男優賞を受賞。フランス映画だけでなく「ミュンヘン」(05)、「007 慰めの報酬」(08)、「グランド・ブダペスト・ホテル」(14)など幅広い活躍で国際的な俳優として人気を得る。監督としては、1997年「スープをお飲み」でデビュー。「さすらいの女神たち」(10)でカンヌ映画祭の監督賞と国際映画批評家連盟賞を受賞。「バルバラ セーヌの黒いバラ」(17)ではカンヌ映画祭ある視点部門開幕作品に選ばれるなど高く評価されている。

■COBRAとは

ジョン・ゾーンが考案した複数のミュージシャンのためのゲーム形式の即興演奏システムである。プロンプターからの指示と、ミュージシャンによる合図、メンバー全体の意思疎通によって予測不可能な演奏が進行していく。システムの詳しい内容はジョンゾーンの口伝により、限られたミュージシャンにしか伝えられておらず、今回はジョンの意向により巻上公一がプロンプターを務め、この日限りの特別メンバーによるCOBRA東京作戦が開催される。

JOHN ZORN’S DOCUMENTARY & COBRA

開催日時:2023年11月26日 (日)
14:50 開場 / 15:10 上映開始 / 19:50 LIVE開始 / 21:20 終了予定
会場:新文芸坐(東京都豊島区東池袋1-43-5マルハン池袋ビル3F)
上映作品 :「Zorn (2010-2016) 」「Zorn II (2016-2018) 」「Zorn III (2018-2022)」
映画上映後「John Zorn's COBRA 東京作戦アニバーサリー部隊」生LIVE開催
公式HP  :https://zorn.my.canva.site/
公式Xアカウント:@johnzornproject
主催: MAKIGAMI OFFICE / JAZZ ART実行委員会 協力:boid

<チケット情報>
前売¥4,500/当日¥5,000(税込、映画3本+ライブ通し券のみ、途中入退場可)
◆チケット販売URL(10月17日(火) AM8:00より販売開始)
https://zorn70.peatix.com/

■John Zorn's COBRA 東京作戦アニバーサリー部隊

出演者:大友良英(ギター)、神田佳子(パーカッション)、北陽一郎(トランペット)、後藤篤(トロンボーン)、坂口光央(キーボード)、ジム・オルーク(シンセサイザー)、竹澤悦子(三味線)、直江実樹(ラジオ)、ナスノミツル(ベース)、松村拓海(フルート)、山本達久(ドラム)、吉田野乃子(サックス)
吉田隆一(バリトンサックス)、巻上公一(プロンプター)、オノセイゲン(音響)

<作品紹介>

■「Zorn (2010-2016) 」(2016年/仏/54分)

集団即興演奏のプロンプターとして、そして陽気なサックスプレイヤーとして、またNYのライブハウスの芸術監督として多面的に活躍するジョン・ゾーン本人の姿を捉えたドキュメンタリー。ジョン・メデスキやマイク・パットン、ネイト・スミスとのライブや練習風景、NYのサウンドスタジオでジョンのレコーディングに飛び入り参加する本作の監督でもあるマチュー・アマルリック、日本の歌謡曲研究家としても知られたジョンの日本での足跡を辿るパートではヒカシューの巻上公一など、各国のアーティストとジョンの交流が多彩な音楽とともに描かれる。

■「Zorn II (2016-2018) 」(2018年/仏/56分)

ここでは主にジョンの多様な作曲作品の魅力が紹介される。彼はフリーミュージックやグラインドコア、弦楽四重奏やアルカイックな女声合唱まであらゆる音楽表現を自在に操り、そのどれにも縛られず軽やかに音楽の世界を飛翔する。詩のように挿入されるジョンの人生や哲学から、彼の音楽を構成する一端が垣間見える。ギタリストのマーク・リボーやジュリアン・ラージ、2022年にマッカーサー賞を授与したモリイクエも登場する。

■「Zorn III (2018-2022)」(2022年/仏/78分)

ピアニストのスティーブン・ゴスリングと、ソプラノ歌手バーバラ・ハンニガンの2人が、超絶技巧を必要とするジョンの新作歌曲に挑んでゆく過程をカメラが丹念に追う。自己のテクニックに行き詰まりを感じたバーバラの姿と、ジョンのジャズバンド仲間たちが野外で演奏している朗らかな表情が対照的に編集され、そこからジョンが生み出そうとしている新しい音楽の片鱗が見えてくるようだ。

PROGRAM INFO
ENTRANCE ¥1000(ソーシャルディスタンシングを意識し限定35人のスタジオ観覧者を募集中です!感染対策万全なスタジオに直接おこしください!なおエントランスで1ドリンクをご注文ください。)
PLACE 〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷PARCO9F「SUPER DOMMUNE」
15-1 Udagawa-Cho Shibuya-ku Tokyo 150-0042|Shibuya PARCO9F「SUPER DOMMUNE」
SUPER DOMMUNE FLOOR GUIDE  MAP
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<新型 コロナウイルス等感染症予防および拡散防止対策について>