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■DOMMUNE冨田勲追悼２４時間プログラム ｢SYMPHONY for ISAO TOMITA 24HOURS」 冨田勲 x DOMMUNE！エレクトロニック・アセンション２４時間!!!!!!（宇川直宏／DOMMUNE）

冨田勲先生が２０１６年５月５日／子供の日に新たな惑星に旅立たれました…享年８４歳。遡ること５年。そう、２０１１年。僕はコロムビア服部玲治氏が指揮をとられた｢ISAO TOMITA ルネッサンス・プロジェクト」に、僭越ながらも参加させて頂きました。それ以来、僕自身、晩年の殆どのアルバムデザインを担当した経緯もあって、先生とは大変親しいお付合いをさせて頂いておりましたので、いち早く訃報を受け取った時には、まるで親を失ったような、つまりは、電子音楽のふるさとが寂滅してしまったような、エレクトロニカルな虚無感に襲われました….。思い返せば、この５年間、DOMMUNEと冨田先生は、開局直後からあたかも年の差をパッチケーブルで繋ぎあって世代を接続し、直感的に意識交流を果たすかのように、蜜月を深めあっておりました。
２０１１年、全世界で250万枚を超える大ヒットを記録した1977年の代表作｢惑星」が、ULTIMATE EDITIONとしてリリースされたタイミングでは、DOMMUNEをプラットフォームに、スペシャル・バイノーラル・ストリーミングが行われ、松山晋也氏を聞き手に、長年にわたる冨田先生の功績を俯瞰しつつ、砂原良徳氏、TOWA TEI氏といった現在の電子音楽シーンを牽引するアーティストとの対話を通じて、冨田ワールドの本質に迫りました。冨田先生７９歳にして、DOMMUNE初登場の驚異！また後半は、冨田勲氏に捧げる｢DEDICATED to ISAO TOMITA」シリーズ第一弾、パードン木村氏による２時間半にわたる演奏も行われました。そう、ここから全ては始まったのでした!!!!!!!
同年、東日本大震災復興支援イベントとして行われる予定だった｢FREE DOMMUNE0＜ZERO＞」….僕らは先生をヘッドライナーとしてお迎えいたしました!!!!! 悪天候により中止となった第1回目の、その会場で行われる筈であった、幻のパフォーマンスは、あの伝説の｢ドーンコーラス」でした!!!!!!! 太陽の黒点から発せられ、夜明けの時間帯に受信できる可聴域の電磁波＝ドーンコーラス（暁の合唱）と共演を果たすという、原始太陽系星雲、更には｢惑星」誕生以来の世紀の大演奏が実現する筈でした….。このライヴを疑似体験すべく企画された｢PLANET ZERO～FREEDOMMUNE ZERO session with DAWN CHORUS」と題されたアルバム。冨田先生のDOMMUNE登場第二章は、その制作秘話を披露するとともに、愛弟子でありYMO第四のメンバーとして名高い松武秀樹氏をゲストに迎え番組を展開しました。また、MOOG III-Cを用いて実際に師弟で音作りに勤しむコーナー（この試みは、後に｢タモリ倶楽部」へと発展）や、松武秀樹氏による｢DEDICATED to ISAO TOMITA」シリーズ第二弾も配信され、数万のビューワーを得たことも記憶に新しいです。そして、このプロジェクトは会場を幕張メッセへと移し、２年後の２０１３年にリベンジ開催された｢FREEDOMMUNE 0 ＜ZERO＞ ONE THOUSAND」に於いて、冨田氏を崇める、元GONGそしてSYSTEM7のスティーヴ・ヒレッジの参加によって実現!! 無事、宇宙の歌声である｢暁の合唱」と共演を果たし、世界の音楽史にとっての｢新しい起点＝０＜ZERO＞」を記したのでした!!!!!!!!!!!!（眞鍋孝太郎氏が撮影したこの日のライヴの写真は6月15日青山葬儀所で行われた冨田勲氏お別れ会の遺影となりました）
同年、日本パフォーマンス／アート研究所とタッグを組んで、ラフォーレ原宿で開催された｢HARAJUKU PERFORMANCE＋DOMMUNE」では、小室哲哉氏との邂逅を果たしました。11歳の時に学校を休んで行った大阪万博にて、冨田先生の音に触れ、“宇宙が見えた”ことががきっかけで音楽家を目指したという小室哲哉氏と共に、世界各地で開催された立体音響による野外イベント＝サウンドクラウドの逸話他を深く掘り下げる、文字通りの神回!!!!!!! また｢DEDICATED to ISAO TOMITA」シリーズ第三弾として、小室哲哉氏による渾身の演奏も全てアーカイヴィングされております!!!!!!!
２０１２年、２０１３年には、クリプトン・フューチャー・メディアによる、ボーカロイド＝ヴァーチャル・シンガーである初音ミクとのコラボレーションで話題となった｢イーハトーヴ交響曲」にまつわる番組の数々をDOMMUNEからストリーミング致しました。また東京オペラシティで行われた、大友直人指揮、日本フィルハーモニー交響楽団演奏による、記念すべき世界初演は、TOWER RECORDSとDOMMUNEを通じて配信され、全世界を席巻したことは、既に伝説となっております!!!!!!!｢イーハトーヴ交響曲」とは、作家・宮沢賢治が思い描いた理想郷”イーハトーヴ”を、冨田勲氏がオーケストラによって表現し、初音ミクをソリストとして起用し話題となった交響曲、およびその公演です。このプロジェクトに関する様々なトークプログラムはタワーレコードを舞台に、全世界へと配信されました。 また２０１４年には、湯山玲子氏の爆クラ!（爆音クラッシック）とのコラボ配信を果たしました!!!!!『冨田勲ダイヴ〜スケールと官能の音楽』と題したこのプログラムは、『展覧会の絵』を中心に、東北とユーラシア大陸、進駐軍のジャズ、コンピューターと譜面書きの作曲との生理の違い、少年Tの心をつかんだ音楽、昭和7年生まれ、クラブミュージック、などをキーワード（by 湯山玲子）に番組化。また、EXPO’70｢東芝IHI館グローバル・ビジョンのためのマルチプル・サウンズ」における冨田勲作品のソノシートを世界初オンWEBいたしました!!!!!!! 更に同年10月には、3331 Arts Chiyodaをフロアに改造し、現代モジュラー・シンセサイザーと、その発祥であるハラルト・ボーデのサウンド・プロセッサー理論、Buchla、MOOG、EMS他…モジュラー黎明期からの歴史を総括する、７時間に渡るモジュラー・シンセサイザー・オンリーな実験プロジェクト｢SILENT MODULAR WARS!!」をDOMMUNE主催で開催致しました!!! しかも現場は"サイレントディスコ"として機能しており、実機のモジュラーシンセの豊かなレゾリューションとダイナミクスから放り出される電子音を、観客一人一人に配られたアツデン社製の、高音質ワイアレスヘッドフォンで視聴！というアクロバティックな空間でした。Mute総裁DANIEL MILLER氏のモジュラーLIVEや、ノイズ・インダストリアルの神＝MERZBOWの貴重なEMS SET、また、クラスターのメビウスとの共演も記憶に新しいPhew氏のモジュラーSET他、奇跡の共演が繰り広げられたこの空前絶後のイベントに於いても、冨田勲先生と松武秀樹氏のエレクトロニクスGOD師弟対決は果たされました!!!!!!! また聞き手は、齋藤久師氏と宇川がつとめました。
このように我々DOMMUNEと冨田勲氏のコラボレーション・アーカイヴはこの２０時間以上にも及びます!!!!!!!!!!!! これらプログラムは、電子音楽の本質と、人間の音楽感受の能力を次元上昇させる、エレクトロニック・アセンションだと捉えることができるでしょう。どうか先生の御霊の安らかならんことを…..そして、この度は、先生の偉大なる業績と人格に深く敬意を表し、哀悼の意を込めて、これら全ての番組を2016年7月4日から、7月13日にかけて、DOMMUNEで続々と追悼配信致します!!!!!!!　冨田勲先生は、新作｢ドクター コッペリウス」創作の為、宇宙そして神の領域に佇みながら最期まで最前線に立たれた…先生とお会いするといつも話が尽きませんでした。冨田勲先生…先生の魂は僕らが伝承し続けますので、どうぞネクスト・レヴェルの惑星で安らかに御永眠ください。氏の偉業に対し心から尊敬と感謝を捧げ、謹んで御冥福をお祈り申し上げます…。この配信をDOMMUNEから全世界のエレクトロニック・ミュージック・ラヴァーに捧げます……合掌。