●「瀬戸内国際芸術祭2019ARTIST ORAL HISTORY4」「海峡の歌|山川冬樹」
華やかなイメージのある瀬戸内国際芸術祭。その会場となっている島々の中に、ひときわ重い歴史を持つ島があります。島全体がハンセン病療養所となっている「大島」です。絶対隔離を定めた「らい予防法」が1996年に廃止された現在も、53人の回復者たちがこの島に生きています。美術家/ホーメイ歌手として極限まで身体の可能性を追求し、生と死の問題を見つめてきた山川は、この小さな島が持つ”光”と”闇”に魅せられて、2015年より足しげく大島へ通い、作品を発表してきました。
「ハンセン病」というと医療の問題と思われるかも知れません。しかしハンセン病の問題を通じて見えてくるのは、他ならぬ私たちの姿そのものなのです。表現とは何か?、創造とは何か?、国家とは?、法とは何か?、平等とは?、自由とは?、尊厳とは?、生とは?、死とは?、私たち人間とは何なのか?…、これら根本的な問いの答えがハンセン病療養所には隠されているのです。
その大島で、これまで山川が取り組んできた活動の全貌が明かされる、ハードコアな一夜。トークとライブと遠吠えでお送りする、文字通り怒涛の4時間! |