2020/10/26 MON19:00-21:00

■さどの島銀河芸術祭ライブパフォーマンス2020 PART1
「過去・未来フェスティバル」
佐渡新保八幡宮 World Premiere @ SUPERDOMMUNE

出演:計良宏文(株式会社資生堂) 、山井梨沙(株式会社スノーピーク)
■参加ブランド:YAMAI、Sasquatchfabrix.、NANUA 他
■勘緑|木偶舎(人形浄瑠璃文楽)、青木鬼太鼓(佐渡伝統民俗芸能)
■LIVE:GEZAN ■DJ:MOODMAN、Quietstorm
スタイリスト:土岐ひろみ
トーク出演:山井梨沙(株式会社スノーピーク代表取締役社長)、宇川直宏(DOMMUNE代表)、吉田モリト(一般社団法人佐渡国際芸術推進機構代表理事/さどの島銀河芸術祭実行委員会)

■さどの島銀河芸術祭ライブパフォーマンス2020「過去・未来フェスティバル」@佐渡新保八幡宮

佐渡の伝統芸能・古典芸能と、音楽・ファッション・ヘアなど幅広い現代芸術を融合させたライブパフォーマンスが、会期の最終日、2020年10月11日(日)に、新潟県の離島、佐渡島にある新保八幡宮で行われました。ファッションショーでは、株式会社スノーピーク代表取締役社長の山井梨沙がディレクションし、演出に、bon株式会社の保科路夫を迎え、スノーピークが展開するアパレルブランド「YAMAI」ほか、Sasquatchfabrix.、NANUAが参加するショーのモデルには佐渡島民を多数起用し、ヘアメイクを、資生堂ヘアメイクアップチームが担当。計良宏文はヘアメイクディレクションのほか、モデルを使ったヘアショーにも出演した。計良が頭(カシラ)を制作した、浄瑠璃人形遣い・勘緑氏による文楽人形の演目もあった他、GEZANによるLIVE演奏、DJ QuietstormやMOODMANによるDJプレイも行われた。DOMMUNEではこのプロジェクトの全貌をストリーミングします!

●計良宏文

資生堂トップヘアメイクアップアーティスト。新潟県出身。1992年、資生堂に入社。資生堂ビューティークリエイションセンター所属。「TSUBAKI」などの宣伝広告や雑誌のヘアメイクを数多く手がけ、パリコレクションをはじめとしたファッションショーのヘアチーフを担当。 また、日本を代表する現代美術家である森村泰昌氏をはじめ、写真家・華道家の勅使河原城一氏、文楽人形遣い・勘緑氏など、さまざまなジャンルのアーティストとのコラボレーションも展開。2019年には、日本のヘアメイクアップアーティストとして初めて公立美術館での個展を行い「ヘアメイクの文化的価値を高めた」などとメディアなどで紹介され話題となる。 インターコワフュール・ジャパン理事、NHDK(日本ヘアデザイン協会) ニューヘアモード創作設定委員長、資生堂学園テクニカル・ダイレクター、(一社)ジャパン・ビューティーメソッド協会上級認定講師等を務める。2020年7月 ヘアメイクアップアカデミー SABFA校長に就任。

●勘緑

元(財)文楽協会技芸員、人形座「木偶舎」主宰 1979年二世桐竹勘十郎(人間国宝・故人)に入門
人形浄瑠璃の普及・発展と文楽人形の新しい可能性を求めて、2012年1月33年間在籍した文楽座を辞し フリーの人形遣いとなる。主宰する「木偶舎」では、各地で自然との融合や他ジャンルの音楽・演劇との接点を求めた文楽人形の 可能性を追求し、劇場の枠を越えた独自の野外劇場を企画・演出している。

●MOODMAN

DJ / Creative Director。80年代末にDJ活動開始。以降、宇川直宏氏、高橋透氏と組んだGODFATHERをはじめ数多くのパーティでレジデントをつとめる。TAICOCLUB、森道市場などの野外フェスにも多数出演。記念すべき第1回のDJを担当したDOMMUNEでは、自身の番組『MOODOMMUNE』を不定期で放送している。2016年、カンヌライオンズ音楽部門審査員。工場音楽レーベル『INDUSTRIAL JP』で、ADCグランプリ、グッドデザイン賞金賞、メディア芸術祭優秀賞など受賞。レコード、ボードゲーム、ポストカードなどの収集家としても知られる。

● GEZAN

2009年大阪にて結成のオルタナティブロックバンド。
現在はマヒトゥ・ザ・ピーポー(Vo G)、イーグル・タカ(G)、カルロス尾崎(B)、石原ロスカル(Dr)の4人で活動を行っている。2012年に活動拠点を東京に移し、全国各地で独自の視点をもとに活動。これまで「FUJI ROCK FESTIVAL」のWHITE STAGE、「SXSW」など大型フェスに出場してきたほか、価値を再考する野外フェス「全感覚祭」の開催、国内外の多彩な才能を送り出すレーベル・十三月の主宰も務めている。2020年1月には5枚目となるフルアルバム「狂 -KLUE-」を発表した。

●山井梨沙

新潟県三条市生まれ。オフィスに接する広大なキャンプ場を持ち、独創的なプロダクトを生み出し続ける「スノーピーク」の創業家に生まれ、幼いころからキャンプや釣りなどのアウトドアに触れて育つ。
ファッションデザイナーを志し、さまざまなブランドでの活動を経て、2012年にスノーピークの門を叩く。2014年には自身の手でアパレル事業を立ち上げ、デザイナーも務めた。スノーピークが培ってきた、ないものはつくるDNAを受け継ぎ次世代のフィルターを通したものづくりを発信。
現在は2020年3月より同社で代表取締役社長を務め、プロダクト全般も統括しながら「LOCAL WEAR」プロジェクトなど、自然と人、人と人がつながる体験価値を創造する「Snow Peak Experience」を牽引している。

●青木鬼太鼓

佐渡島の郷土芸能「鬼太鼓」の団体。子ども鬼太鼓→青年会→保存会と継承されている。 能をルーツに持つ鬼太鼓であることから、面は「シカミ面」と「ベシミ面」を基本とした面になっている。 佐渡には100余りの鬼太鼓団体があるといわれているが、「青木鬼太鼓」は、いわゆる「国中系鬼太鼓」「獅子鬼太鼓」「舟下系鬼太鼓」で、約20年位前までは祭礼前になると「舟下鬼太鼓保存会」の舞の師匠から指導をいただいていた。 使命: 毎年4月15日に行われる、青木熊野神社の例祭で、朝5時に神社で祭り一日の成功祈願の奉納後、集落内約150件の家々を廻り、夜12時くらいに神社へ戻り〆の奉納をする。

●DJ Quietstorm

DJ QUIETSTORM. (中目黒薬局). アメリカ生まれ、東京中目黒代表。ヒップホップDJ。 卓越したスキルによるDJ活動/楽曲制作は、長年日本の最深部に多大な影響を与え続けている。オリジナリティ溢れるDJプレイは、他の追随を許さない。

■モデル:川辺優紀子、松村柊生 栗山理恵、坂井椿、Natalie Hommel、井上妙涼、宿輪ゆき、伊藤星知、加藤一郎、Juliette Munka Xiao、DeSoto Marcus、山崎とも子、祝 雅之、ウエマツタケシ、鈴木悠太、倉橋 玄宜、大石惣一郎、伊藤剛、渡辺竜五

SPECIAL THANKS、新保 八幡宮、bon株式会社、SOLUMEDIAGE inc.、新潟照明技研、資生堂ビューティ―クリエイションセンター ヘアメイクアップチーム、MAD PRODUCTION、佐渡市、文化庁(令和2年度 日本博を契機とする文化資源コンテンツ創成事業)、福武財団(2020年度 地域振興助成「アートによる地域振興助成」)、新潟日報社、佐渡汽船株式会社、一般社団法人佐渡観光交流機構

2020/10/26 MON21:00-24:00

■さどの島銀河芸術祭ライブパフォーマンス2020 PART2
DOMMUNE Presents「LANDSCAPE MUZAK」PROJECT SADO♯1
TERRY RILEY「SUPER SOCIAL DISTANCING 公開収録LIVE」
北沢浮遊選鉱場跡 World Premiere @ SUPERDOMMUNE

■LIVE:TERRY RILEY(from California)
TALK:TERRY RILEY、宮本沙羅 、宇川直宏

●2020年2月24日、テリー・ライリー氏は佐渡島に降り立った。その後、世界がCOVID-19で混乱する中、氏は日本に居続けた。そして85歳のお誕生日を日本で迎えた…..。「さどの島銀河芸術祭」DOMMUNE Presents「LANDSCAPE MUZAK」PROJECT SADO♯1!TERRY RILEY「SUPER SOCIAL DISTANCING 公開収録LIVE」!!!! コロナ禍以降、日本初の海外アーティストによるライヴ!そして日本初の with PCR inspection ライヴが佐渡島で実現!!!!! その一部始終が本日SUPERDOMMUNEで、World Premiere !!!!!

2020年2月24日、テリー氏は佐渡島に降り立った。佐渡島で行われる"さどの島銀河芸術祭”でのDOMMUNEによる最新プロジェクト「LANDSCAPE MUZAK」に僕がお誘いし、その視察の為、来日したからだ。この試み「LANDSCAPE MUZAK」は、世界中の音楽家の方々に佐渡を視察していただき、心に響いた集落にサウンドトラックを作成してもらい、現地でライヴ収録(後にストリーミング)、またその世界観を彫刻化し、佐渡島の各地域に音響モニュメントをインストールしていくDOMMUNEによるプロジェクトで、その第一弾をテリー・ライリー氏にお願いしたからだ。
しかし、当時の日本は、クラスターを生んだダイヤモンド・プリンセス号に対する日本政府の対応について、海外のメディアから疑問や懸念の声が相次いでいた頃で、来日すること自体、かなりのリスクがあると懸念されていた時期であった。にも関わらず、テリー・ライリー氏は日本に、そして佐渡島に降臨してくださった。そして当時のテリーさんの手紙には「もしウイルスに感染してとしても、それは私のカルマなので心配はいらない」と、記されていた。スティーヴ・ライヒやフィリップ・グラスらと並ぶミニマル・ミュージックの巨匠とされるテリー氏は、1970年代、インド古典声楽のグル=パンディット・プラン・ナートを師事し、ラーガとインド古典音楽を身につけ、その後の活動の指針としている。新型コロナウイルスがアジアで猛威を振るう中、このタイミングで佐渡島を視察することを、カルマの法則で躱(かわ)してみせる氏のお言葉に、関係者全員、より一層身が引き締まり、万全な感染予防対策のもと、この旅に同行してくださった弟子の沙羅さんによる免疫力維持のケアなど最善を尽くし、視察業務は無事終了した。佐渡島の伝統や文化、重要文化財、史跡…..そして「響く島。」佐渡の音楽と音響にまつわるあらゆるスポットを皆でご案内した甲斐あって、この大自然に溢れた銀河離島=佐渡島から様々な霊的インスピレーションを受け取って下さったようだ。これらテリー氏視察の旅は、いずれロードムービーとしてDOMMUNEからストリーミング予定である。
しかし、テリー氏の旅程はここで終わった訳ではなかった。その後、山梨県/北杜市でのスケジュールが控えていた。氏はそれから3週間、更に日本に滞在することとなる。本来ならばその後、NY直行でアメリカに帰国し、COVID-19の潜伏期間であるとされる2週間を経過した後、母国でPCR検査を受けて頂き、無事陰性の結果を獲得した後、テリー氏は全米ツアーへと向かい、我々は全世界に向けて初めてこのプロジェクトを発表しようと計画していた。しかし…..
その後、3/11にWHOがパンデミックを宣言し、事態を軽視していたドナルド・トランプの発言とは裏腹に、3月に差し掛かると爆発的にアメリカの感染者が増加し、3月13日には国家非常事態を宣言。テリー氏の住むカリフォルニアと、直行しようとしていたニューヨークはそれぞれ19日と23日にロックダウンを開始した。この事態によって、テリー氏の帰国後のツアーは全て中止。その後、アメリカ全域での感染者が衝撃的に急増し、世界1の感染国となってしまい、テリー氏は、ご自身の判断で帰国を断念することとなった。なぜなら、現在も滞在する、人里離れた森の近くでの生活の方が、誰が考えても安全であると判断することができるからだ。そう、テリー氏は世界がCOVID-19で混乱する中、日本に居続け、日本に移住することに決めたのである。その決断後、沙羅さんと我々は、テリーさんのアーティスト・ビザ取得の為に動くこととなる。勿論、その日が来るまでは、全て秘密裏に遂行するということを皆で共有していた。6月24日。当時、アメリカでは1日4万人が感染していて、250万人超えの感染率。母国では第二波どころか第一波すらまだ終わっていない恐るべき状況の中、テリー氏は85歳のお誕生日を日本で迎えた。

Dear Mr. Terry Riley

テリーさん、お誕生日おめでとうございます!!!!!!!
なんと今回、85歳のバースデーを日本で迎えることになるとは、2月にお会いした時にはお互い考えてもみなかったですね。
まだまだ収束が見えず、世界は混乱し続けています。奇しくもこのような状況の中、日本に来て頂けたこと、そのことは大変ありがたくも、当初は申し訳ない気持ちでいっぱいでした。なぜなら当時日本は豪華客船からクラスターが発生し、世界からその対応を問題視されており、COVID-19の感染源であるとみなされていたからです。そんな中、日本に来て頂けた….。"申し訳ない気持ち”の原因は、このプロジェクトの全ては僕が企画いたしましたので、全責任が自分自身にあったからです。いや、過去形ではございません、そう、今もです….。しかしそのあとテリーさんの母国、アメリカの感染状況をみて、この時期に日本に来て頂けたことを運命的に感じるようになりました。視察いただきました佐渡島、また、現在滞在中の山梨県/北杜市は、感染者もほとんど出ておらず、日本の中でも安全な場所だったからです。テリーさんが来日前におっしゃっていたカルマは、さまざまな因果を経て、運命的に、そして強く、美しく、逆の意味で作用したのだと感じています。現在、あの想い出深い5日間の佐渡ヶ島視察のムービーを編集していますが、禅問答のような僕の重っ苦しい質問にも真剣に答えてくださったテリーさんのお言葉の中には、このコロナ禍においてこそ有効な教えが沢山含まれていると感じます!!!!!!!!!!
ここで語られているテリーさんのビジョンこそが、博愛の危機に陥ったこの混乱の中、いままさに皆で思い描くべき世界かと感じています。混乱のただなかで、音楽/芸術はあらためてその使命を探っています。長い長いSTAYHOMEの末に身につけた新しい生活様式を取り入れて、僕たちは新型コロナウイルスとの共生をはかろうとしています。そして”With/Afterコロナ” の世界において、僕たちの意識と行動、そして意思と行為に新しく定着するであろうNEW NORMAL(新たな日常)には、テリーさんの思想こそが有効で、POST PANDEMIC(ポスパン)時代の芸術を考えるにおいて、大変示唆に富んでいると感じております!!!!!!!
今回の佐渡ヶ島のプロジェクトを、貴方のお言葉通りカルマが導いたご縁だと捉え、9月にまたお会いできることを大変楽しみにしております。そしてテリーさんと未来についてのビジョンを再度語れますことを夢見ています!!!!! 改めて、テリーさんのことを師と仰がせてください!!!!!!!!!! テリーさん、<日本でのお誕生日>おめでとうございます!!!!!!!!!!

Ukawa Naohiro(DOMMUNE)

そして8月17日、テリー氏に東京出入国在留管理局より在留資格認定証明書が届いた!!!!!!! これで晴れて、1年間、日本に在留し、法的にアーティスト活動が可能になったのだ!!!!!!! まるで、映画のような….というメタファーは陳腐になるので控えよう。この物語は極めて運命的であり、業の法則として語られるべき因果が作用していると信じたいからだ。そう「まさか85歳で人生の第二章が新たにはじまるとは….」と、テリー氏ご本人も驚愕しているように、この一連の物語こそがPOST PANDEMIC(ポスパン)時代の芸術の布石になる筈だ!!!!!!! そんなテリー・ライリー氏が晴れて 「さどの島銀河芸術祭」においてライヴを行う!!!!!!! 題して DOMMUNE Presents「LANDSCAPE MUZAK」PROJECT SADO♯1 TERRY RILEY「SUPER SOCIAL DISTANCING 公開収録LIVE」!!!!!!!タイトルどおりハイリスクである85歳のテリー氏と身体的な距離を保ちつつ、佐渡島外からお越しの方は、新型コロナウイルス感染拡大防止とSUPER SOCIAL DISTANCING の観点から、事前にPCR検査を受けていただき、陰性結果を入場の際にご提示頂く、日本初の with PCR inspection ライヴである!!!!! そしてコロナ禍以降、日本初の海外アーティストによるライヴとなるであろう。 テリー氏が自ら選んだ場所はかつては金銀の抽出施設であった「北沢浮遊選鉱場跡」。この芸術祭のために書きあげたニュースコアをこの日披露する!!! そして我々DOMMUNEは”With/Afterコロナ”時代における芸術祭での、新たなライヴパフォーマンスのあり方としてこのライヴを公開収録し、世界に発信する!!!!!!! そう、"過去と未来の帰港地” 佐渡島でのパフォーマンスが本日公開されるのだ!!!!!! 以下はテリー・ライリー氏からのメッセージである!!!!!!!

宇川直宏(DOMMUNE)

●テリー・ライリー氏からのメッセージ

2020年2月に佐渡ヶ島で過ごした1週間のユニークな体験は、パワフルでしばらく余韻に浸っていました。人々の精神性や文化が押し寄せてくるような感覚を覚え、深く印象に残っています。特に、佐渡の代表的な演芸の好例である鼓童の太鼓のアンサンブルや鬼太鼓のグループに、私は非常に感動し、想像力も掻き立てられました。佐渡にいたときに常に頭に浮かんできた言葉は「Spirit」(=魂・霊魂)でした。島全体から、何か特別な、ある種の古代の霊的エネルギーのようなものを感じました。また佐渡に戻って、もっと佐渡のことを知りたいと熱望しています。 2月末に佐渡ヶ島で1週間過ごした後、私は山梨県に滞在していました。そして私はアメリカに帰国することよりも日本に残ることを選びました。私は、今過ごしている場所のスピリチュアルで歴史的な雰囲気にすぐに惚れ込んでしまいました。それどころか、日本で生活をしていると作曲活動が捗りさえすることに気付いたのです。 友人の親切により、住居のみならず、作曲や練習もできる場所を用意してもらえました。 山梨に移動してすぐ、私は、2021年の夏に行われるギャラクシーアートフェスティバルのコンサートの仕事に取り掛かり、来夏に予定されているコンサートの一部を占めるであろう音楽のスケッチを沢山書きあげました。 率直に今までの7ヶ月間に及ぶ日本での生活は、私の人生の中で最も幸せな時間の一つであります。日本の文化や人々、そして習慣がとても好きになった私は、日本語も勉強し始めました。言葉は文化を理解するための鍵となると感じているからです。85歳にして人生の新たな章が始まるとは想像もしていませんでしたが、私の仕事や人生観全般において、最も活力に満ち、最も刺激的な時期の一つとなっています。この新たなエネルギーの爆発は、間違いなく、この素晴らしい国での生活と人々との触れあいがあっての事であると申し上げましょう。アーティストビザを取得し、少なくともあと一年はここに滞在できるようになりましたので、佐渡ヶ島のための作品について、より深い作業をすることができるだろうと感じています。(2月の)佐渡ヶ島での視察旅行の後、すぐアメリカに戻っていたら、このように作品について想像を巡らせたりすることは難しかったことでしょう。この7ヶ月間、日本で生活しながら作曲をしたことで、よりプロジェクトの精神に近いものを感じることができています。 9月にもう一度お会いできるのを本当に楽しみにしています。 皆さんと同じ空間を共有するのは私にとって喜びですし、宇川さんの持つウィットさと洞察力をいつも楽しんでいます。またすぐに佐渡でお会いしましょう。

尊敬と敬服による友情の念を込めて

テリー・ライリー

●Message from TERRY RILEY

The unique experiences I had in the week I spent on Sado Island in February, 2020 were powerful and long lasting. I felt the surging spirituality of the people and their culture and it left a deep impression on me. The Kodo Taiko ensemble and the Onidaiko groups were good examples of Sado performance art that impressed and stimulated my imagination. The word that kept coming to mind when I was on Sado was "spirit". There was a special spirit that seemed to prevail throughout the island, a kind of ancient spiritual energy. I am eager to return and get to know Sado even better. After spending a week on Sado Island at the end of February, I came to Yamanashi prefecture to live and I chose to remain in Japan rather than return to the USA. I immediately fell in love with the spiritual and historical atmosphere of where I am now living and found that living in Japan was very conducive to my composing activity. Due to the kindness of friends I was set up with an apartment in which to live, compose and practice. I immediately began work on the commission for the Galaxy Festival, 2021 event and have since completed many sketches that will be part of the concert to take place in summer of 2021. I have to say, it has been one of the happiest times of my life living in Japan these past 7 months. I have grown very fond of Japanese culture and the people and their customs, so much so that I begun to study the language which I feel is key to the understanding of any culture. I did not imagine that at 85 years of age I would be beginning a new chapter of my life and one of the most energizing and inspiring times of my work and outlook on life in general. I attribute this new burst of energy to living in this fantastic country and it's people. Now that I have an artist visa and can stay here at least one more year I feel I can go even deeper in the composition for the Sado Island piece. If I had gone back to the USA after my experience of visiting Sado Island, it would have been much more difficult to imagine the kind of work this should be. By living and composing in japan this past 7 months I feel much more closer to the spirit of the project. I am really looking forward to seeing you once again in September. It is always a pleasure to be in your presence and to enjoy Ukawa's wit and insights. See you on Sado Island soon,

In friendship with admiration and respect,

Terry Riley

■TERRY RILEY|テリー・ライリー

作曲家、ピアニストそしてヴォーカリストでもあるテリー・ライリーは、1964年に発表した代表作「in C」が大きなムーブメントを起こしたことから、ミニマリズムの父として広く認知されている。60年代後半にCBSからリリースされた「A Rainbow in Curved Air」や「Poppy Nogood」 そして「The Phantom Band」等の一連の作品は、クラシック、ジャズ、ロック、エレクトロニック・シーンに大きな衝撃を与えた。同じく60年代に日の入りから日の出まで単独で即興演奏行った「オールナイト・コンサート」は、数十年後に広く開催されるようになったレイヴイベントの先駆けである。また、テープ・ループ、テープ・ディレイ、タイム・ラグ・アキュムレーターを用いた初期の音楽的実験は、今日のヒップホップなどに多く見られるループやサンプリング・ムーブメントの発想の原点となった。今までに彼はグッゲンハイム賞、フロム賞、NEA賞など、多数の栄誉に輝いている。テリーはピアノをデュアン・ハンプトン、アドルフ・バレアー、ウォーリー・ローズに、作曲をロバート・エリクソンに師事。 1971年から1981年までの10年間、オークランドのミルズカレッジで作曲とラーガの教鞭を取った。70年代、テリーは北インドの偉大なボーカリスト、パンディット・プラン・ナートの弟子となり、1970年から1996年にプラン・ナートが亡くなるまで、世界中で数多くのコンサートに同行した。チャップマン大学、カリフォルニア芸術大学、サンフランシスコ音楽院で3つの名誉音楽博士号を取得。 彼の作品群はほぼ全てのジャンルを網羅しているといっても過言ではないが、その内、25曲以上に及ぶ弦楽四重奏のための作品のほとんどは、盟友クロノス・クァルテットとの40年に及ぶ共同作業で書かれたものである。また、100人編成の巨大オーケストラの為の交響曲や、協奏曲としては、ヴァイオリンと2本のギター、エレクトリックヴァイオリン、パイプオルガン、コーラスとオーケストラの為の作品も手がけ、室内オペラ「聖アドルフ・リング」など、多数の作品を生み出し続けている。1960年代初頭からソロや様々な小グループで演奏活動を行ってきたテリーは、今に至るまでアメリカ、ヨーロッパ、アジアでのツアーを精力的に行っており、ステファノ・スコダニビオ、ジョージ・ブルックス、トレイシー・シルバーマン、ポール・ハンソン、ビル・ダグラス、ジョージ・マーシュ、モリー・ホルム、ザキール・フセイン、アメリア・クーニ、クリシュナ・バット、ジョン・ゾーン、ローリー・アンダーソン等との共演は特筆すべきものがある。そして息子のギタリスト/作曲家であるギャン・ライリーのデュオ・ツアーは、22年間にわたって続いている。

■SARA MIYAMOTO|宮本沙羅

山梨県北杜市生まれ。2017年に東京で開催された、テリー・ライリー×フアナ・モリーナ×ジェフ・ミルズ公演のスタッフとしてテリー・ライリーのアテンドを担当したことをきっかけに親交が始まり、2019年に正式にラーガで弟子入りする。また、2019年10月にカリフォルニア州最古の劇場Nevada theatre、11月にメキシコのリオンで開催された音楽フェスティバル、12月にはニューヨークにあるPioneer Worksで共演。

PROGRAM INFO | スタジオ観覧限定35名有観客配信
ENTRANCE ¥1000(ソーシャルディスタンシングを意識し、35人限定でスタジオ観覧者受け付けます。Peatixでスタジオ観覧チケット販売中 前半後半どちらかのチケットで両方観覧可能です!■前半▶︎http://galaxy1.peatix.com/view ■後半▶︎http://galaxy2.peatix.com/view
PLACE PLACE 〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷PARCO9F「SUPER DOMMUNE」
15-1 Udagawa-Cho Shibuya-ku Tokyo 150-0042
PARCO official SUPER DOMMUNE Page
<新型 コロナウイルス等感染症予防および拡散防止対策について>