2021/03/27 SAT 17:30-20:00

「NAQUYO ―平安京の幻視宇宙―」

KYOTO STEAM in collaboration with MUTEK.JP

「NAQUYO LIVE PERFORMANCE」

■17:30-18:00 TALK:「NAQUYO 平安京の幻視宇宙・邂逅」

谷崎テトラ(放送作家/KYOTO STEAM -世界文化交流祭- 実行委員会チーフディレクター)、中川 真(サウンドアート研究者/大阪市大都市研究プラザ特任教授)、竹川潤一(MUTEK.JPクリエイティブディレクター)、岩波秀一郎(MUTEK.JP代表)

■18:00-20:00 LIVE:「NAQUYO LIVE PERFORMANCE」

Kazuya Nagaya + Ali M. Demirel、Junichi Akagawa + nouseskou、Yuri Urano + Manami Sakamoto

■1200年前の平安京のサウンドスケープ(⾳⾵景) を創造するアートプロジェクト「NAQUYO−平安京の幻視宇宙−」では、MUTEK.JPプロデュースによる、平安京のサウンドスケープを表現する3組のアーティストによるLIVE PERFORMANCEを3⽉27⽇にロームシアター京都サウスホールにて開催します。

プログラムは、音楽シーンの最先端を行く3組のアーティストが出演。MUTEK.JP 2018 で初共演したサウンドアーティストのKazuya Nagaya とトルコ出身のビジュアルアーティストAli M. Demirel のコラボレーション。MUTEK Montreal 2020 へ出演した京都拠点のオーディオビジュアルアーティストJunichi Akagawa と、京都拠点のダンスチームnouses の片割れ、山本晃ことnouseskou とのコラボレーションプロジェクトを初お披露目。そしてMUTEK.JP 2021 で初共演を果たしたことも記憶に新しいプロデューサーYuri Urano とビジュアルアーティストManami Sakamoto の組み合わせ。 3組のアーティストによるライブパフォーマンスでは、京都市内各所の寺院において、最新録音技術を用いてレコーディングした梵鐘の音を使用。平安京を包み込んでいた音風景を代表する音である「梵鐘の音」による平安京サウンドスケープをテーマに、最先端音楽技術との融合による、これまでにないサウンドスケープ、電子音楽、アンビエント、デジタルアート、コンテンポラリーダンス組み合わさった新しいアート作品を発表します。

●NAQUYOとは

NAQUYO-平安京の幻視宇宙-」は、様々なクリエイターや学者、エンジニアたちとの協力・共同のもと、最先端技術と文化研究を融合させ、1200年前の京都(平安京)の音と響きの仮想的な再現に挑戦するとともに、そのプロセスを広く共有することで、平安京の都市思想や世界観が現代にもたらす意義を共に考える、開かれたアート・プロジェクトです。「アート×サイエンス・テクノロジー」をテーマに、文化・芸術の新たな可能性と価値を京都から世界に問う文化芸術の祭典「KYOTO STEAM-世界文化交流祭-」の主催者であるKYOTO STEAM-世界文化交流祭-実行委員会と、最先端テクノロジーを用いた音楽とデジタルアートの祭典「MUTEK」を主催するMUTEK.JPが連携し、2020年度-2021年度の2か年に渡る共同プロジェクトとしてタートしました。

●平安京の幻視宇宙

1200年前の平安京のサウンドスケープ(音風景)創造プロジェクト
1200年前の京都(平安京)は、どのような音に包まれていたのでしょうか。
平安遷都(794年)から遡ること30年前、平城京から遠く離れた桜島の噴火の音が聞こえたという記述が『続日本紀』にあります。それは、当時の都を包み込む音環境が、現代からはおよそ考えられないほど、清明に澄み渡るものだったことを意味しています。また、平安期に書かれた『枕草子』『源氏物語』『宇津保物語』などには、雅楽や声明、寺院から鳴る梵鐘の音や季節ごとに変わる虫の声、町の喧噪など、日常生活の中で聞こえてくるありふれた音が書きとめられています。これらも、作者たちの創造の源泉だったのかもしれません。
NAQUYOでは、MUTEK.JPが提供する最先端の音楽技術に加え、アンビエントミュージック(環境音楽)の旗手であるサウンドアーティスト・長屋和哉氏、MUTEK Montreal 2020にも出演した京都在住のオーディオビジュアルアーティスト・赤川純一氏、平安京サウンドスケープ論の名著『平安京 音の宇宙』で知られる音楽学者・中川真氏、人間力教育を通じて実社会に若手アーティストを輩出する京都芸術大学(旧名称:京都造形芸術大学)等の協力のもと、平安京の音環境や都市論に関する学術的な深掘りを行い、電子音楽や立体音響等の最先端技術を活用して、平安京のサウンドスケープ(音風景)の創造にチャレンジします。さらに、単なる音の仮想的な再現にとどまらず、平安京の音環境を見つめ直すことにより、これまで見過ごされていた都市における音環境の重要性に光を当てていきます。そこから五感を通じて得られる何かを、未来へのヒントにして創造力を刺激し、新しい文化を耕し、育み、磨いていきます。

●KYOTO STEAM-世界文化交流祭-

「KYOTO STEAM-世界文化交流祭-」は 「KYOTO CULTIVATES PROJECT」の理念(京都は耕す、育む、磨く)を体現し、京都賞が先駆的に示してきた人類の未来への願いとも共鳴した、アート×サイエンス・テクノロジーをテーマに開催する新しい文化・芸術の祭典です。 2020年度は、2021年度に京都岡崎を中心に開催する第2回目となるフェスティバル 「KYOTO STEAM-世界文化交流祭-2022」に向け、プレ事業を開催します。
※STEAMとは…Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Arts(芸術)、Mathematics(数学)

●MUTEK.JP

MUTEK.JPは、デジタル・クリエイティビティ、電子音楽、オーディオ・ビジュアルアートの創造性の開発、文化芸術活動の普及を目的とした、国際的に名高い芸術文化活動を行う団体。1999年にカナダ・モントリオールからスタートした“MUTEK”は、文化芸術に関わる才能豊かな人材の発掘・育成をサポートし、常に新しいアイデアやコンテンツの創出支援をコンセプトに掲げ、自由で実験的な表現の場を提供するクリエイティブプラットフォームを構築している。カナダ・モントリオールのMUTEKでは、世界各地から毎年約3万人以上の来場者が訪れ、現在ではモントリオールのほか、メキシコシティー、バルセロナ、ブエノスアイレス、ドバイ、サンフランシスコ、そして東京と、世界7ヶ国で開催される、国際的な大きなフェスティバルへと成長と発展を続けている。日本では、アジア唯一の展開として2016年にMUTEK Japan を設立し、多種多様なプログラムを通じて、様々なアーティスト・クリエーターと交流するクリエイティブ・コミュニティの機会を創出している。

●Kazuya Nagaya(Music)+ Ali M. Demirel(Visual)

●Kazuya Nagaya(⻑屋和哉)
これまでに12枚のアンビエントアルバムをリリース(2020年現在)。初期の3枚「うつほ」「千の熊野」「魂は空に魄は地に」は修験の聖地・吉野を拠点に制作された吉野3部作で、極限まで⾳を削り込んだ静寂の余韻を特徴としている。ストイックで凛と張りつめた気配が漂うアルバム群。その後、⼋ヶ岳に拠点を移し、「シークレットライム」「すべての美しい闇のために」「イリュミナシオン/冥王星」「サレントガーデン」「光の響き」「Microscope of Heraclitus」をリリース。⽇本、スペイン、ドイツ、イタリアのレーベルより多数のアルバムやEPをリリースする。MUTEK.JP、MUTEKモントリール、MUTEKメキシコ、TodaysArt、Gamma Festivalなどの国内公演・ヨーロッパを中⼼とした海外公演に多数参加。その他、パリコレでファッションデザイナーIris Van Herpenと共演。⽩百合⼥⼦⼤学でサウンドスケープを教える。
http://www.kazuyanagaya.com/

●Ali M. Demirel
1972年トルコ出身。ベルリン(ドイツ)を拠点に活動中。原子力工学と建築を学んだあと,芸術の道に進む。中東工科大学のオーディオビジュアルシステム研究所で研究員をしていた90年代初期に映像とサウンド作品の制作を開始。2000年代に入ると,リアルタイムに変化するCG画像制作を始めるようになり、インタラクティブなライブオーディオビジュアルパフォーマンスに取り組む。その後、ビデオインスタレーションへと活動を戻し、「世界滅亡後のユートピア」をテーマにしたビデオ三部作を作成。これらを2018年にArterIstanbulで開催した個展「ISLE」にて発表した。近年は,神話が創られた地域を調査し、生態学、自然、神話を関連させたシリーズ作に取り組んでいる。これまでに欧米,中東,アジアなど,世界各国の美術館やフェスティバルで作品を発表し続ける。

●Junichi Akagawa (Music, Visual) + nouseskou (Dance)

●Junichi Akagawa(⾚川純⼀)
オーディオビジュアルアーティスト・Ableton認定トレーナー。2010年から2013年までベルリンを拠点に活動し、現在は京都在住。Ableton Liveとmax for live、またopenFrameworksやtouchdesigner等を⽤い舞台作品のリアルタイム演出やインタラクティブな体験システムの設計から実装を⾏う。これまで⽇本、ドイツ、オランダ、イスラエル、中国など国内外で公演を⾏い、⾝体、映像、⾳を基調としたダンス作品”Figure”では横浜ダンスコレクションEX2014にてイスラエルテルアビブ-ヤフォ・横浜⽂化交流賞を受賞。2017年にHz-recordsよりフルアルバム“Consistency Test”、2018年にはShrine.jpより“Dice from the Window”をリリース。2019年に⽂化庁メディア芸術祭とMUTEK.JPのコラボレーションイベント、2020年にはMUTEK Montrealに出演。
https://junichiakagawa.net/

●nouseskou
京都市を拠点に活動する、京都市出⾝の⼭本晃(nouseskou)とワトリー理恩(nousesrion)から成るダンスチーム「nouses(ヌース・ヌゥス)」に所属。アンダーグラウンドなHIP HOPカルチャー・Breakin'Danceをベースとして2007年よりnousesとしてキャリアをスタートさせる。現代⾳楽の⼀つであるmusiqueconcrèteから由来する、フィールドレコーディングの⼿法を取り⼊れた⾳源制作を⾃⾝で⾏い、そこからconcrèteと位置付ける独⾃のジャンルをストリートダンスで確⽴する。ストリートダンスと現代アートを融合させた卓越した芸術性はストリトダンスのみならずコンテンポラリーダンサーからも⾼い⽀持を得ており、国内を代表するコンテンポラリーダンサーである⼤植真太郎・辻本知彦・梅⽥宏明・平原慎太郎・森⼭未來、各位(敬称略)とも活動を⾏っている。

●Yuri Urano(Music) & Manami Sakamoto(Visual)

●Yuri Urano
1993年⽣まれ。⼤阪出⾝。インダストリアルなテクノサウンドと⾃⾝の声や⾃然⾳をブリコラージュさせた独特の世界観を武器に注⽬が集まる新悦⼥性プロデューサー。Yullippe名義でのソロプロジェクトも⾏っている。2018年1⽉、次世代エレクトロニック・クリエイターオーディション「INTERLUDEfromTDME」でグランプリを獲得。同年4⽉、なんばHatchにて開催されたライブイベントではRyoji IkedaやRADIQらと共演。9⽉、イギリスのCPU Recordsから⾃⾝のキャリア初となる12インチ『Autline』、そして⾃主レーベルYLより第⼀弾となる『Reed』をリリース。TEDxKobe への楽曲提供や、「The Star Festival2017 "RBMA presents トワイライト・ゾーン"」にて、謎のセレクター"Ghost Selectors"としてDJ出演するなど、その多才さを様々なフィールドで発揮。⽇本国内のみならず、ドイツやイギリスなどの海外公演をはじめ、グローバルに活動の幅を広げている。
http://yuri-urano.com/ja/

●Manami Sakamoto
2010 年にVJ のキャリアをスタートし、WOMB、ageHa、VENT等、東京のクラブで活動しながら、ULTRA Japan、Summer Sonic、Rockin Japan FES など、数多くの⼤型フェスにも出演している。モーショングラフィックとVFX を軸に、ファッションショーやコンサート、舞台など様々な分野においても映像作品を提供し
ており、VJ ならではの空間演出されたデザイン性の⾼い映像が評価されているNY,Berlin,London,Singapore、中国、韓国など様々な国でのオファーも受けるなど、国内外問わず、精⼒的に活動中。

●谷崎 テトラ(たにざき てとら)

環境・平和・アートをテーマにしたメディアの企画構成・プロデュースを行う。価値観の転換(パラダイムシフト)や、持続可能社会の実現(ワールドシフト)の発信者&アーティストとしての活動は多岐に渡る。アースデイ東京などの環境アクションの立ち上げや、国連地球サミット(RIO+20)など国際会議のNGO参加、SDGs、ピースデー(国際平和デー)などへの社会提言・メディア発信に関わるなど、持続可能な社会システムに関して深い知見と実践の経験を持つ。世界のコミュニティを取材し、共同体デザイン、アート教育の事例研究、カルチュアルクリエイティブス(文化創造者)や先住民から学ぶディープエコロジーの思想により、未来のデザインのための智恵を伝え、地域や現場に生かす仕事をしている。YouTube「テトラノオト」で持続可能性や創造性についての動画ブログを毎日更新している。

■ NAQUYO LIVE PERFORMANCE

2021 年3 月27 日(土)18:00~20:00(開場17:30)
ロームシアター京都 サウスホール
LIVE:Kazuya Nagaya + Ali M. Demirel、Junichi Akagawa + nouseskou、Yuri Urano + Manami Sakamoto

ロームシアター京都 サウスホール

■料 金:参加無料 ■参加定員:350 名(先着順・小学生以上)
■申込期限:2021 年3 月24 日(水)まで
■申込先:KYOTO STEAM-世界文化交流祭-実行委員会事務局
https://bit.ly/3bLjP9j

PROGRAM INFO
ENTRANCE ●新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、無観客配信と致します。このプログラムはライヴストリーミングでお楽しみください!!!!!