2021/04/23 FRI 19:00–21:30

山下メロ Presents 「ファンシー絵みやげ概論18」

〜昭和レトロ × 平成レトロ ~レトロは昭和だけのものなのか?

■出演:町田忍(庶民風俗研究家)、山下メロ(平成文化研究家)■合いの手:宇川直宏

昭和レトロ × 平成レトロ ~レトロは昭和だけのものなのか?

2021年4月13日付の新聞の朝刊で、翌4月14日に地上波朝の報道番組にて「平成レトロ」が取り上げられることについて、さまざまな意見がTwitterに溢れ、トレンド入りしました。
中でも「平成ってもうレトロなの?」といったような内容や、「レトロは昭和のものだから平成は別のものにしてほしい、ノスタルジックとか」、「レトロじゃなくて平成サイバーや平成ポップが良い」といったツイートがそれぞれ1万を超えるリツイートで拡散され、それに伴って同様の意見、否定的な意見が溢れた。
「平成レトロ」というジャンル名について山下メロが提示したのは2007年、まだ平成が終わる前。そこからメディア出演のたびに平成レトロはトレンド入り。しかし今回は山下メロ本人の出演がなく名称だけが使われたため、誤解から生じた意見が大半だった。
「平成レトロ」は「平成がレトロ」なのではなく「平成のレトロ」、そして「平成全体」ではなく現時点では「平成初期」あたりが平成レトロとして回顧できる範囲である。その部分が明確に伝わっていなかった。
しかし、今回の論争は「レトロは昭和のもの」「昭和=レトロ」という認識から起こっており、それはひとえに「昭和レトロ」という言葉が、いかに人々に受け入れられ人口膾炙しているかを提示している。
これだけ素晴らしい言葉が昭和に対して名づけられているのに、それをそのまま工夫もなく流用するのか? 平成には平成らしい言葉を付けるべきではないのか? それはつまり昭和レトロという言葉がそれだけ定着しているということ。
今回は、その昭和レトロの代表として庶民文化研究家の町田忍さんをお迎えし、レトロという定義や、元号に対する称号について考える。それぞれの時代のレトロとは何か、昭和の称号はレトロで良いのか。平成の称号は平成サイバーか、平成ポップか、平成デジタルか、平成ロストか、平成カオスか。
昭和遺産、平成遺産、そしてお互いの時代にまたがったバブル遺産まで、それぞれの視点からレトロ文化に対するネーミングと元号に対するイメージについて語っていく。 Text by 山下メロ(平成文化研究家)

■これは、バブル時代の遺産を守る民芸運動である

1980年代から1990年代にかけて、日本中の観光地で売られていた子ども向け雑貨みやげの総称。それが【ファンシー絵みやげ】である。 人口のボリュームゾーンである「団塊ジュニア世代」が修学旅行へ行くあたりからバブル絶頂期にかけて爆発的に作られた。バブル経済の崩壊の後に衰退し、観光地からも、人々の記憶からも消えつつあった絶滅危惧種である 【ファンシー絵みやげ】。それを初めて扱ったガイドブック『ファンシー絵みやげ大百科 忘れられたバブル時代の観光地みやげ』(山下メロ著/イースト・プレス刊)が2018年に刊行。この番組シリーズは、その出版直後にスタートした。
著者の山下メロは、かねてより日本全国で精力的な保護活動を行う。そのフィールドワークにより約5000店舗以上を調査、保護した個体は約19000種にもおよぶ。この膨大な資料群が、数々の文化や流行、歴史や地理と社会問題、大量生産とマスメディアなどと結びついており、考古学、民俗学、文化人類学、そして芸術を横断しつつ考察を重ねている。
【ファンシー絵みやげ】 は当時の空気感が刻み込まれた民俗学的資料であり、現在の「ゆめかわいい」や「ジャパニーズKAWAIIカルチャー」の源流である。デフォルメと擬人化、マル字とローマ字日本語、印刷技術と新素材、景気動向とレジャーの潮流。文化遺産である【ファンシー絵みやげ】に刻まれた過去を読み解き、現在そして未来についても考えていく。

2021/04/23 FRI 21:30–24:00

数の子ミュージックメイト Presents 「今日は1日「身内音楽」三昧!第九唱」

〜昭和の身内 x 平成の身内 BROADJ#2950

身内音楽(卒業記念盤、合唱祭のレコード、お遊戯会・発表会の音源、アセテート盤、レコスタ、家庭のカセットテープ、作業所・地方の自主盤など)=一般市民生活記録グルーヴ2.5HOURS!!!
■DJ:数の子ミュージックメイト(身内音楽収集家) ■声の出演:宇川直宏

■「身内音楽」とは何か?

それはあなたの実家の押入にもあるかもしれない、一番近くて一番遠い音源たち。普通の人が歌ったり、演奏したり、しゃべったりした記録が収められた音源の事です。メディアはレコード・CD・カセットテープ・MD。記憶の片隅からも抜け落ちて、リサイクルショップで叩き売られるそうした音源を収集しているのが数の子ミュージックメイトです。合唱コンクールやお遊戯会、場末のスナックや部屋の中で作られた身内音楽には、みんな知ってるはずなのに、普段は完全に忘れている「あの」感じがたっぷり詰め込まれています。プロの演奏も良いけど、たまにはあなたの周りで当たり前に存在する音に耳を傾けてみませんか?
そして2021年…まだまだ終息の糸口が見えない新型コロナウイルスの影響で、首都圏の1都3県を対象に2度目の緊急事態宣言が出されたことを受けて、先日、都内では成人式を従来どおり開催するとしていた複数の自治体が、新たに中止や延期を決めました。そんな世界的大流行第4波の只中、DOMMUNEでは”無観客”で、昭和から平成にかけて一般市民の方々が音を奏で声を発してきた記録を、DOMMUNEの宇川さんとの対話とともに、ゆったりと聴いてゆきます。 Text by 数の子ミュージックメイト(身内音楽収集家)

PROGRAM INFO
ENTRANCE ¥2,000(30席限定)(ソーシャルディスタンシングを意識し、Peatixで30人限定スタジオ観覧者受け付けます▶︎ https://peatix.com/event/1892148
PLACE 〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷PARCO9F「SUPER DOMMUNE」
15-1 Udagawa-Cho Shibuya-ku Tokyo 150-0042|Shibuya PARCO9F「SUPER DOMMUNE」
SUPER DOMMUNE FLOOR GUIDE  MAP
<新型 コロナウイルス等感染症予防および拡散防止対策について>