2024/03/04 19:30-23:30

「ART & SCIENCE FES」「1970 EXPO IN OSAKA EXHIBITION」開催記念番組

「Re:EDIT 702024」Chapter1

●出演:日永田広、宇川直宏、西耕一、べんいせい ●GUEST:四方幸子、暮沢剛巳、永田砂知子(バシェ協会)

「Re:EDIT 702024」Chapter1

1970年の大阪万博のレガシーを守りながら、緑に包まれた文化公園として多くの人たちに親しまれてきた万博記念公園。去年2023年は、EXPO’70パビリオンに別館が増設され、これまでの常設展示に加えEXPO’70開催時に太陽の塔の頂部に設置されていた「黄金の顔」や、映像で当時を体感できるインスタレーションが新たに設置され夏より一般公開されて、大きな話題となった。このようにEXPO’70の遺産は、現在にも脈打ち続け、その世界を今もUPDATEし続けている。
時を同じくして、各種メディアには2025 大阪・関西万博への批判が溢れている。その内実は、費用の膨張や、明確にならないコンテンツ内容、建設工事の大幅な遅れに対する懸念などであるが、2024年元旦に起きた能登半島地震のあとは、被災地の復興を優先し、大阪・関西万博の延期(もしくは中止)を求める声があちこちから挙がっている。
そんな中、このプロジェクトのオファーが来た。3/9土曜より開催の、大阪万博のレガシーを現行のテクノロジーでRe-Editする「ART & SCIENCE FES」と「1970 EXPO IN OSAKA EXHIBITION」の展示&ライヴパフォーマンスパートのキュレーションとオーガナイズの依頼である(https://artsscience-expo70.com/)。勿論、2025年ではなく1970年のEXPOのデコンストラクション・プロジェクトだとしても、自分が担当するのであればまず、能登半島地震以降のプロジェクトとしてのアーティスト側からの態度表明は絶対重要だと考え、企画者に声をかけた。そして、これらイベントの入場料を全て無料(大阪のみ、公園への入場料は必要であるが)にし、能登への募金を募るプロジェクトとし、プラス、アーティストもこのプロジェクトに参加することで、制作フィーの一部を能登へ義援金として送れる仕組みを考えた。そのように能登半島地震の復興支援を兼ねたプロジェクトが今週3/9土から開幕する(https://artsscience-expo70.com/)。自分の担当パートは、題して「Re:EDIT 702024」with GENERATIVE AI!!!!! 1970でも2024でも2025でもない。あくまでも今年行われるEXPO’70のULTRA DECONSTRUCTIONである!!!!!!!

そのプロジェクトを前提に、DOMMUNEでは、EXPO’70のレガシーを語りつくす2本のプログラムを3/4月、3/9土の2夜に渡って配信する!!!!!「Re:EDIT 702024」第1章(@東京):EXPO’70のメディアアート! EXPO’70の電子音楽! と、第2章(@大阪):EXPO’70の革新性! 鉄鋼館の実験性! である。ゲストは、第1章にDOMMUNEでは既に準レギュラーと化したNHK電子音楽スタジオ「音の始源を求めて」シリーズプロデューサーの日永田広氏、シンセサイザーアーティストのべんいせい氏、音楽評論の西耕一氏に加え、キュレーター/評論家の四方幸子氏、そしてバシェ協会の永田砂知子氏、更には、3/18に「万国博覧会と「日本」: アートとメディアの視点から」を上梓する暮沢剛巳氏。第2章に、電子音楽研究家の川崎弘二氏、バシェ協会の岡田加津子氏を迎え、いま、何をEXPO’70から学ぶべきなのか?濃厚な議論を繰り広げる!!!!!!!

メディアアートパートは、暮沢剛巳氏の<「映画的」映像博としての大阪万博、「テレビ的」映像博としてのつくば科学博>という論考のもと、<光学映像と電子映像>、<実験映画とビデオアート>の側からEXPO’70を再考察する。つまるところ70年の大阪万博はメディアアートの起源である!!松本俊夫がディレクションを担当したせんい館の「スペース・プロジェクション・アコ」。富士グループ・パビリオンの「マン モス・スクリーン」に上映されたドナルド・ブリテェイン他による「全的体験方式」のマルチビジョン映画。中谷芙二子が霧の彫刻を展開したペプシ館。サントリー館の「オー ディトリウム」で六面の巨大マルチスクリーンを用いて上映された勅使河原宏の多面映像「命の水」。また、自動車館の四面スクリーンで上映された映画「一日二四〇時間」。大阪万博でフィナーレを迎えた具体美術協会。そして、岡本太郎の太陽の塔とエキスポタワー!三面のアイドホール・スクリーンを採用した電気通信館の「三角広場」、四面スクリーンから構成されるガス・パビリオンの「映像ホール」、五面スク リーンが円筒形の壁面に沿って配置された電力館の「空中劇場」!そしてみどり館の全天全周映像「アストロラマ」!!数限りない実験がくる広げられたEXPO’70をまずは、メディアアートとしての視座から多角的に見つめ直す。

そして、そのプログラムを挟むようにして、 EXPO’70 50th feat.DOMMUNE「大阪万博解体新書」として行われた2020年2月のプログラムの第二弾として、電子音楽的側面からEXPO’70を掘り下げる!!!前回の特集では、EXPO'70の様々な記録として残されていた1000本以上のオープンリールテープを宇川直宏の作品「NO BREATH/EXPO70 EDITION」のコラージュのために、西耕一が綿密な確認を行い、デジタイズを施した元ネタ音源を紹介したが、今回は更にレアな鉱脈を世に解放する。日本の現代音楽界にとって最高の調達点と言えた EXPO'70 。一柳慧、松平頼暁、小杉武久、柴田南雄、黛敏郎、伊福部昭、武満徹、松下眞一、團伊玖磨、冨田勲など多士済々、錚々たる作曲家が音楽を担当した。 2020年のDOMMUNEでは、大阪万博「お祭り広場」の音楽を担当した一柳慧に出演して頂き、当時の万博の社会/文化的意義や、裏舞台での人間模様、横尾忠則との交友など様々な時代の証言を得られた。公開された重要音資料は「黛敏郎・音と光のファンタジア」「磯崎新設計のロボット・デメのコメント」「具体美術祭り・ミラー人間と光の広場」「グランドバレエ・進歩と調和」「動く歩道を使う場合の注意喚起のアナウンス」などの紹介や、小松左京の語り、武満徹の語りなど・・・。どれも、50年間倉庫に保存され、公開の機会がなかった重要資料だったが、今回は更なる深みを増したレガシーが公開される。また、バシェ協会より永田砂知子氏をお迎えし、鉄鋼館で注目を集めたベルナール・バシェによる「音響彫刻」を紐解き、その超独自の音響世界を語り尽くす!!!!!! 1970でも2024でも2025でもない。これが、今年行われるEXPO’70のULTRA UPDATE、その序章である!!!!!!!
(Text by 宇川直宏/音響パート:西耕一)

「ART & SCIENCE FES」「1970 EXPO IN OSAKA EXHIBITION」

■3/9(大阪 万博記念公園/ex 鉄鋼館/EXPO’70 パビリオン ホワイエ & 別館1F展示室:3/9-3/17まで展示)
■3/16、3/17(東京 寺田倉庫)
主催:大阪府協賛:株式会社プリズム/池上通信機器株式会社協力:株式会社TASKO
入場無料!!:会場で、能登半島地震への募金を募ります。どうぞ復興への支援をよろしくお願いいたします。
<イベント概要>https://artsscience-expo70.com/

<Re:EDIT 702024>

duenn + Koji Nakamura(3/9大阪)
<Re:EDIT音源:一柳慧「作品No1」>

渋谷慶一郎 x XXXXX(3/16東京)
<Re:EDIT音源:一柳慧「環境音楽第2番」>

galcid x 齋藤久師(3/9大阪、3/16東京、3/17東京)
<Re:EDIT音源:松平頼暁「おはようの音楽」「枕はひるがえり」一柳慧「立ち会い立体検査用テープ」>

和泉希洋志<小杉武久RE-EDIT>(3/9大阪、3/16東京、3/17東京)
<Re:EDIT音源:小杉武久「広場の幻想」「虹の音楽」「星座の音楽」>

machina(3/17東京)
<Re:EDIT音源:松下眞「愛」「愛のレクイエム」>

<Re:EDIT 702024 バシェ音響彫刻演奏>

岡田加津子(バシェ演奏家)、渡辺亮(3/9大阪)
永田砂知子(バシェ協会会長)(3/16東京、3/17東京)

<Re:EDIT 702024 DOMMUNE VJ>

BRDG
REAL ROCK DESIGN
HYPERGEEK|TSUMIKI ROOM

<Re:EDIT 702024 インスタレーション>

宇川直宏「NO BRERTH/EXPO 70’s EDITION 2.0」&「Re:EDIT 702024 1000EXPO 70’s MOVIES」(ホワイエ)
宇川直宏 with BRDG & IKEGAMI「DOMMUNE | EXPO’702024 AI STUDIO」(別館)

<Re:EDIT 702024 DOMMUNE 番組>

DOMMUNE番組(東京 3/4月 19:30-23:30|SUPER DOMMUNE)
「Re:EDIT 702024」第1章:EXPO’70のメディアアート!EXPO’70の電子音楽!
●出演:日永田広、宇川直宏、西耕一、べんいせい ●GUEST:四方幸子、暮沢剛巳、永田砂知子(バシェ協会)
DOMMUNE番組(大阪 3/9土 12:30-14:30|ex 鉄鋼館/EXPO’70 パビリオン ホワイエ)
「Re:EDIT 702024」第2章:EXPO’70の革新性! 鉄鋼館の実験性!
●出演:川崎弘二、宇川直宏 ⚫︎GUEST:岡田加津子(バシェ協会)

PROGRAM INFO
ENTRANCE (本日の番組は一般のスタジオ観覧者を募集していません。是非ライヴストリーミングでお楽しみください。▶︎https://www.dommune.com/