<中央の写真> 80年代の三上晴子(1986年 BAD ART FOR BAD PEOPLE チラシより)<周囲の写真>三上晴子《ETI》(2011-)(提供:山口情報芸術センター[YCAM]、撮影:丸尾隆一(YCAM))

2026/01/29 THU 19:00–24:00

「1.29 MIKAMI DOMMUNE!|三上晴子(1961-2015)を照射する! 」

第1部:19:00-21:00「特異な結節点:三上晴子という生(命)」

●出演:飴屋法水、山川冬樹(*ONLINE出演)他/モデレーター:四方幸子

第2部:21:00-2300「レガシーとアーカイブ:三上晴子のインタラクティブ作品をめぐって」

●出演:三原聡一郎、指吸保子/モデレーター:渡邉朋也

第3部:23:00-24:00「Tribute to Seiko Mikami」

●DJ:畠中実|BROADJ#3501


撮影:丸尾隆一(YCAM)写真提供:山口情報芸術センター[YCAM]

■「1.29 MIKAMI DOMMUNE!|三上晴子(1961-2015)を照射する! 」

アーティストの三上晴子が2015年年明けに急逝して、はや11年が経過した。1980年代半ばに鉄のジャンクによる作品で一躍脚光を浴びた三上晴子は、脳とコンピュータ、身体と免疫などへと問題系を展開、90年代のニューヨーク滞在を経て「知覚のインターフェイス」をテーマにしたインタラクティブアートへと移行し、国内外のメディアアート・シーンで活躍した。三上の作品の先見性は、ここ10年で加速化したデータ監視や生成AI技術、近年のパンデミック禍や継続する戦争の時代において、ますます切実なものとなっている。
没後10年となった昨年には三上関連の展覧会や記事の公開が続いた*。2025年秋に開催された「MIKAMI MEME 2025|三上晴子と創造のミーム」展*では、80年代に三上とのコラボも行った飴屋法水による資料展示や、00年代前半に三上が多摩美術大学で関わり、そこから育ったアーティストの作品を通して、三上の残したミーム(文化的遺伝子)がたどられた。また彼女自身を様々な情報や環境要素により形成された情報体と見なす視点や訪れた人々が自身のミームを育んでいく機運をうながした。
現在NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]で開催中の「知覚の大霊廟をめざして——三上晴子のインタラクティヴ・インスタレーション」展**では、メディア・アーティストとしての三上にフォーカスし、残された4作品が体験できるとともに、各作品の巡回や修復履歴も開示されている。そこでは三上の知覚へのたえざる探求に加え、メディアアートをいかに遺しアップデートしていくかについての、前例のない検討と実践に触れることができる。
本プログラム「MIKAMI DOMMUNE|三上晴子(1961-2015)を照射する!」では、現在という地点における三上晴子の存在を、二つのセッションとDJによって広く共有する。第1部「特異な結節点:三上晴子という生(命)」では、主に80-90年代の三上や三上作品について、彼女の突出したビジョンや実践力を掘り下げていく。そこではひとつの特異な生そして生命体としての三上が浮上するだろう。
第2部「レガシーとアーカイブ:三上晴子のインタラクティブ作品をめぐって(仮)」では、三上のインタラクティブ・アートについて、作品制作に加わってきたアーティストの三原聡一郎、現在ICCで開催中の展覧会を企画した学芸員の指吸保子、アーカイブや修復の経緯を知るYCAMの渡邉朋也らが掘り下げる。知覚と身体、技術の変遷、作品についての新たな解釈や未来のアーカイブの可能性などを話し合う。そして最後に、畠中実がDJとして三上へのトビリュートを披露する。是非STUDIOへ!

[注1] (*) 2025年の三上晴子関連記事・イベント:


[注2] (**) 開催中の展覧会および関連記事:


●三上晴子|Seiko Mikami(1991-2015)

1961年生まれ。1980年代半ばより、情報社会と身体をテーマとした大規模なインスタレーション作品を発表。 1992年から2000年までニューヨークを拠点に主にヨーロッパとアメリカで数多くの作品を発表する。1995年から知覚によるインターフェイスを中心としたインタラクティブ作品を発表。視線入力による作品,聴覚と身体内音による作品,触覚による三次元認識の作品,重力を第6の知覚ととらえた作品などがある。2000年に多摩美術大学情報デザイン学科に着任。山口情報芸術センター(YCAM)やNTTインターコミュニケーション・センター[ICC]をはじめ、国内外の美術館・ギャラリー、メディア・アート・フェスティバルに出品参加。2013 年にはYCAMの委嘱作品として制作された《欲望のコード》が第16回文化庁メディア芸術祭のアート部門で優秀賞を受賞。2000年より多摩美術大学情報デザイン学科にて教鞭をとる。2015年没。

●飴屋法水|Norimizu AMEYA

1961年生まれ。1984年に東京グランギニョルを結成、以後M.M.M名義で実験的な演劇パフォーマンスを発表。1990年代には現代美術に移行、テクノクラート名義で「ダッチライフ/Duch Life」シリーズ(レントゲン芸術研究所)などを発表。1995年に珍獣専門のペットショップ「動物堂」を開店。2005年『バ  ング  ント』展で活動を再開。『転校生』(2007)、「フェスティバル/トーキョー」(2009年より4回連続)、アートツアー『いりくちでくち』 (国東半島芸術祭、2014)、『ブルーシート』(第58回岸田國士戯曲賞、2013)など。演劇への出演や、大友良英、山川冬樹らとの共演に加え、椹木野衣とユニット「グランギニョル未来」を展開。三上晴子とはエキシビション「有機室」 (西武百貨店池袋、1987)、三上晴子×飴屋法水共同企画「バリカーデ」演出(大崎高周波鋼業跡、1987 )を実施。三上晴子没後10年追悼展「MIKAMI MEME 2025|三上晴子と創造のミーム」展(√k Contemporary)では、1987年の三上晴子との共作演劇作品『バリカーデ』を中心とした資料展示および11月3日に朗読パフォーマンス/トークイベントを行った。

●山川冬樹|Fuyuki YAMAKAWA

自らの声・身体を媒体に視覚、聴覚、皮膚感覚に作用する表現で、音楽/現代美術/台芸術の境界を超えて活動。自身の生命活動や身体的アクションをテクノロジーによって拡張するパフォーマンスや、南シベリアの伝統歌唱「ホーメイ」を駆使したヴォイス・パフォーマンスで、これまでに16カ国で公演を行う。現代美術の分野では《The Voice-over》(1997-2008/東京都現代美術館蔵)、《「パ」日誌メント》(2011-)などを発表。さらに帰還困難区域(Don’t Follow The Wind展/「グランギニョル未来」のメンバーとして参加)や、ハンセン病療養所(瀬戸内国際芸術祭/大島青松園)など、歴史的・社会的コンテクストに関わる長期的な取り組みも行う。2015年横浜文化賞文化・芸術奨励賞受賞。「MIKAMI MEME 2025|三上晴子と創造のミーム」展では、「山川冬樹 from グランギニョル未来」名義で出展。

●四方幸子|Yukiko SHIKATA

十和田市現代美術館館長。多摩美術大学・東京造形大学客員教授、武蔵野美術大学・情報科学芸術大学院大学(IAMAS)・京都芸術大学非常勤講師。「情報フロー」というアプローチから諸領域を横断する活動を展開。1990年代よりキヤノン・アートラボ(1990-2001)、森美術館(2002-04)、NTTインターコミュニケーション・センター[ICC](2004-10)と並行し、インディペンデントで先進的な展覧会やプロジェクトを多く実現。著書に『エコゾフィック・アート 自然・精神・社会をつなぐアート論』(2023年)、共著多数。三上晴子とは初個展「滅ビノ新造型」(1985)で 出会い、1990年代には、キ ヤノン・アートラボの共同 キュレーター阿部一直とと も に「Molecular Clinic[モ レキュラー クリニック]1.0 on the Internet」(1995)、「Molecular Informatics[モ レキュラー インフォマティ クス]̶視線のモルフォロ ジ ー」(1996)制作に 関 わ る(本作は2011年 に山口情報芸術セ ンター [YCAM]にて《E.T.I》へと展開)。 以後も三上をキュレー ションするとともに、2000年代初頭には多摩美術大学情 報デザイン学科で三上晴子 と久保田晃弘が主宰する「数と知覚のインターフェース研 究 室( スタジオ5 )」で 三上、市川創太とともに演習を担当。著書に『エコゾフィッ ク・アート 自然・精神・社会を つ な ぐ ア ー ト 論』(2023)。共著多数。三上が逝去した2015年に「三上晴子と80年代」展を今野裕一と共同キュレーション(paraborica-bis)。「MIKAMI MEME 2025|三上晴子と創造のミーム」展(√k Contemporary)を渡邉朋也と共同キュレーション。11月3日の飴屋法水の朗読パフォーマンス/トークイベントで飴屋とトークを行った。

●三原聡一郎|Soichiro MIHARA

アーティスト。世界に対して開かれたシステムを提示し、音、泡、放射線、虹、微生物、苔、気流、土、水そして電子など、物質や現象の「芸術」への読みかえを試みている。山口情報芸術センター在籍時の2009年には「欲望のコード」の技術統括を担当。以降、国内外での巡回に同行し、没後も修復に携わっている。2011年より、テクノロジーと社会の関係性を考察するための「空白のプロジェクト」を国内外で展開。2022年より「3月11日に波に乗ろう」共同主催。近年、これまでの活動を「空気の芸術」として、振動、粒子、呼吸というカテゴリーに基づいたアーカイブ実験をレシピの形式に基づいて進めており、そのインスピレーションに、フェリックス・ヘスそして三上晴子の2名のメディアアートのパイオニアとの協働が深く関わっている。三上晴子没後10年追悼展「MIKAMI MEME 2025|三上晴子と創造のミーム」展(√k Contemporary)に出展。

●指吸保子|Yasuko YUBISUI

NTTインターコミュニケーション・センター [ICC]学芸員。1978年生まれ。2005年、ICCに学芸アシスタントとして勤務。以後、映像アーカイヴ「HIVE」のコーディネーター(兼務)、学芸員補を経て現職。現在はICCの展覧会全般の制作に携わる。「知覚の大霊廟をめざして——三上晴子のインタラクティヴ・インスタレーション」展を担当。

●渡邉朋也|Tomoya WATANABE

山口情報芸術センター[YCAM]ドキュメント・コーディネーター/アーキビスト。 1984年東京生まれ。山口県在住。YCAMで、展覧会や公演などのドキュメンテーションや同館で過去に発表した作品の再制作のプロデュースも手がける。同館のウェブサイトやガイドブックなどの情報発信のプラットフォームの整備も進めている。2006年多摩美術大学情報デザイン 学科卒業。在学中は「数と知覚のインターフェース研究室(スタジオ5)」に在籍していた。卒業後は、同研究室の副手などを務めたのち、2010年から現職。三上没後の2016年から、三上が山口情報芸術センターで発表した作品《gravicells̶–重力と抵抗》(市川創太との共作、2004年)、《欲望のコード》(2010)、《Eye-Tracking Informatics》(2011)の 再 制 作やメンテナンスに携わり、一連の経験をもとに2019年に「SEIKO MIKAMI― 三上晴子記憶と記録」(NTT出版/馬定延との共編著)を刊行。三上晴子没後10年追悼展「MIKAMI MEME 2025|三上晴子と創造のミーム」展(√k Contemporary)を四方幸子と共同キュレーション。

●畠中実|Minoru HATANAKA

1968年生まれ。1996年のNTTインターコミュニケーション・センター[ICC]開館準備より同館に携わり、数多くの展覧会やイヴェントを企画した。主任学芸員、学芸課長をへて2025年3月末で同館を退任。主な展覧会に、「サウンド・アート」(2000年)、「サウンディング・スペース」(2003年)、「サイレント・ダイアローグ」(2007年)、「みえないちから」(2010年)、「坂本龍一 with 高谷史郎|設置音楽2 IS YOUR TIME」(2017年)。そのほか、ダムタイプ、ローリー・アンダーソン、八谷和彦、ジョン・ウッド&ポール・ハリソンらの個展などを手掛ける。近年は、「多層世界とリアリティのよりどころ」(2022年)、「坂本龍一トリビュート展 音楽/アート/メディア」(2023年)、「ICCアニュアル2024 とても近い遠さ」(2024年)、「evala 現われる場 消滅する像」(2024年)などがある。ICC以外の展覧会では、「Ennova Art Biennale Vol.1」アーティスト選考委員(中国、2024年)、森美術館「マシン・ラブ:ビデオゲーム、AIと現代アート」アドヴァイザー(2025年)を務める。著書に、『現代アート10講』(共著、田中正之編、武蔵野美術大学出版局、2017年)、『メディア・アート原論』(久保田晃弘との共編著、フィルムアート社、2018年)。

PROGRAM INFO
ENTRANCE ¥2,000(超エクスクルーシヴ50人限定スタジオ観覧チケット!Peatixで観覧者を先着で募集いたします!ここから予約をお願い致します!▶︎https://mikamidommune.peatix.com エントランスで1ドリンクのご注文をよろしくお願い致します!!)
PLACE 〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷PARCO9F「SUPER DOMMUNE」
15-1 Udagawa-Cho Shibuya-ku Tokyo 150-0042|Shibuya PARCO9F「SUPER DOMMUNE」
SUPER DOMMUNE FLOOR GUIDE  MAP
  ■ ご来場者はカメラに映る可能性がごさいますので、ご了承のうえご参加ください。
■ スタジオには、クロークやロッカーございません。手荷物は少なめでご来場のうえ、ご自身での管理をお願いします。
■ ドリンク類はスタジオ内でお買い求めいただけます。お飲み物の持ち込みはご遠慮ください。
<新型 コロナウイルス、インフルエンザA(H1N1)亜型、A(H3N2)亜型、B型等の感染症予防および拡散防止対策について>